PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/500, F1.4, Photo by K

SONY SEL50F14Z Planar T* FE 50mm F1.4 ZA

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

はじめての単焦点・大口径レンズ、価格は5万円程度、単焦点大口径ならではの大きなボケに、ヌケ・キレ・色乗り。これが50mm F1.4というレンズについての大方のコンセンサスだと思います。本レンズは、その内容も価格も超弩級。Planarといえばダブルガウスといった印象ですが、非球面レンズを2枚とし、インナーフォーカスのためのエレメント群を追加した構成となっています。結果として、諸収差は徹底的に抑え込まれ、像面の平坦性が大変高い印象です。Planarとは「平坦な」といった意味を持つと記憶しますが、ダブルガウスを現代的に再解釈・再構築したといったところでしょうか。テストした印象をざっとまとめれば、ともかく開放から淀みのないクリアさにくわえて、シャープでキレのある解像力、そして、ぼけ味の素晴らしいレンズです。このようなレンズは、もう写りが良いのは当たり前で、興味は "一枚上のカード" を見せてくれるか、といったところでしょうか。

( Photography & Text : K )

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/20, F1.4, Photo by K

根源的な性能の高いレンズを手にすると、光量の乏しい中で硬い被写体にレンズを向けてみたくなります。こんなシーンではなかなかスカッとは写らないものです。屋内で、かなり暗い中での撮影です。手ブレ補正機構はなぜかOFFの状態でしたが、なんとか1/20で止まりました。諸収差が徹底的に封じ込められて、淀みのないクリアな描写、そして極めてシャープな像を結ぶ解像力が伴い、じつに立体感のある描写。開放では周辺光量は当然ながら多少落ちますが(F値を考えれば)、それにしても四隅まで像が崩れることがないのが素晴らしい。

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/1600, F1.4, Photo by K

開放でほぼ最短付近で撮影。原寸で重箱の隅を突くように見れば、まったく色収差がないわけではありませんが、球面収差を含めて徹底的に抑え込まれた様がご確認いただけるかと思います。

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/250, F1.4, Photo by K

撮影もこう暑いと休憩も多くなります。テーブルの上のグラスなどはつい撮ってしまうものですが、背後に白いスカートの女性が。ぼけ味は前後共にバランスよく、大変美しいレンズです。

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/10, F1.4, Photo by K

渋谷にある名店のカレーライス。なぜか富士山のようなライスの盛り方なのですが、本当に美味しい。店内のわずかな明かりで手持ち撮影。ライス・ルゥ・卵どの具材の質感再現も見事です。

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/1250, F1.4, Photo by K

開放にて無限遠近くの撮影。さすがに周辺は落ちますが、中心から周辺まで解像力は見事です。しかしよく写るレンズです。

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/2500, F2.8, Photo by K

2段絞ると周辺の落ち込みもかなりなくなり、画面全体もスッキリしてきます。絞りは単純に深度のコントロールと、周辺落ちを嫌うときにだけ使えばよいといったぐらい、開放からよく写ります。

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/10, F1.4, Photo by K

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/125, F1.4, Photo by K

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/5000, F1.4, Photo by K

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/1000, F1.4, Photo by K

SONY α7RII, FE 50mm F1.4 ZA, 1/30, F16, Photo by K


PHOTO YODOBASHI

AFで使える、現代の"Planar"

古くからいくつかのシステムにおいて、AFで使えるPlanarは存在します。しかしEマウントレンズ版の登場は嬉しい。これだけ写って高価な50mm近辺のPlanarも、コンタックス一眼レフ用 Planar 1.2/55以来かもしれません。絞りクリックをなくし無段階への切り替えスイッチがあるあたり今時を感じさせます。数ある標準・大口径の中でも描写はトップクラスに位置するといえます。50mmとは寄れば狭く、引けば広い、そんなどっちつかずなところがあったりしますが、一番潰しの利く画角かもしれません。マウントするだけで気分が高揚する、こんなレンズが1本手元に欲しいものです。

( 2016.07.31 )

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フルサイズの50mmといえば、古くから"標準レンズ"と呼ばれていましたが、このレンズをはじめとした昨今のハイスペックレンズは、その枠を超えた"勝負レンズ"となる1本でしょう。その中でも真打ちともいえる「Planar」がいよいよ登場です。一切の妥協を廃した圧巻の写りをどうぞご堪能ください。

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