OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

35mm判に換算すると140-600mmに相当するという驚きの超望遠ズームレンズ。なんと重さは615gで、カバンにも余裕で収まってしまう小さなサイズ。フルサイズやAPS-Cに比べてコンパクトになるところ（特に望遠系）は、まさにフォーサーズの利点の一つといえるでしょう。オリンパス内のグレードでは「スタンダード」に分類されているレンズで、絞り開放からきりっとはいきませんが、絞り込めばシャープさがアップします。最短撮影距離は1.2mと超望遠ズームとしては比較的に短く、鏡胴にあるフォーカス切り替えスイッチでMFに切り換えれば、全域で96cmまで寄れます。価格もこの超望遠域を得られることを考えれば超格安。気軽にはじめられ、手軽に使えて、身軽に持ち歩ける。これはもう楽しむしか無い！というレンズ。入門から上級者のお遊びにまで、とことん付き合ってくれることでしょう。

( Photography : S.Zets / Text : KIMURAX )

フルサイズ換算で600mm相当の超望遠。跳ねる雨のしぶきは湯気のような細やかさ。僅かなピント面で捉えた雫の艶感もしっかりと表現されており、解像感は十分あります。

煙突からの煙と、そこを貫く木漏れ日が描き出した模様を写し込んでみました。メリハリのあるシャープな描写。絞り込んでも、主要被写体からの距離さえあれば背景をぼかすことができます。

道端に咲いていた花を、そっと摘んで帰るような気持ちで切り取ってみました。茎のボケ味に注目しても急な変化は無く、実に滑らかにぼけていきます。そのためか、花と背景との分離も程よく感じられます。

ワイド側にて。朝日が満ちてきた山頂の木々まで、曖昧にならずに丁寧に描き込んでいるのが見て取れます。