Nikon AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

ニコンのレンズラインナップにおいて、APS-Cサイズセンサー搭載機へのマウントで最広角となるズームレンズです。35mm判換算でワイド端が超広角の15mm相当、テレ端は標準の36mm相当。10mmスタートなので、引きの効かない空間での撮影から、風景撮影ではダイナミックに光景を丸呑みするような撮影まで色々と楽しむことができます。また望遠側では、標準レンズとしての使い勝手のよさも併せ持っているので、普段使いのスナップ撮影にも事欠きません。描写においても諸収差は良好に補正され、全ズーム域で安定した解像を見せてくれるので、総じて満足度の高い1本と言えるでしょう。

( Photography : M.Ishizuka / Text : KIMURAX )

江の島の頂上にある江島神社へと続く石段。うっそうとした木々から差し込む太陽に照らし出され、厳かな雰囲気に包まれていました。焦点距離14mmのパースは遥か数百段以上もある道のりへの想像を掻き立てることでしょう。収差も抑えられ、陰影が描き出したディテールをクリアに捉えているのがわかります。

海にいた頃は、冷たく暗い砂中でじっと静かにしていたのでしょう。そのイメージを基に、24mm域を使って露出アンダーで描いてみました。リアルな質感がよく出ています。

すすぎ清める道具は、古びてもなお清々しさが満ちています。参詣者ひとり一人が大切に扱うからでしょうか。波紋は後ボケに馴染んでいき、精細に浮かび上がった柄杓の経年変化した質感からは、時の流れが伝わってきます。