PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Nikon AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

遂に、ニコンにもf4通しの70-200mmが登場しました。待ち望まれていた方も多いのではないかと思います。高感度特性の向上や、手ブレ補正機構の高度化を受けて、開放F2.8のボケ量が不要な方、画質とコンパクトなサイズの両立を望まれる方にはうってつけのレンズだと思います。特に絞り込むことが前提の風景撮影には、本レンズがラインアップされることはありがたいですよね。風景以外でも、本レンズぐらいのサイズになれば、ストリートスナップにも持ち出せると思うのです。・・・というわけで、レンズをマウントして街に繰り出してみることに。

( Photography & Text : K )

コンパクトだからこそ、オールマイティに使える1本

スナップと言えば35mmや50mmあたりでしょうか。筆者もそのあたりのレンズをマウントすることが多いため、望遠ズームをマウントしてファインダーを覗くのはなかなか新鮮です。まず35mmや50mmあたりでは捕まえられない遠くを引き寄せられます。たとえば標準域のレンズをマウントしたカメラを右肩に、そして本レンズのような望遠ズームをマウントした1台を左肩に。バリエーションが抑えられて、なかなか快適です。

標準域で撮るスナップで「もうちょっと長ければなあ・・・」という時は、たいてい70mm〜85mm近辺の画角が欲しい時でしょうか。標準ズームでもカバーできる焦点域で、最初からそれをマウントするのもありですが、コンパクトな35/50mmをマウントした1台、望遠ズームをマウントした1台というのが結構よいのです。人それぞれだと思いますが、基本は標準域をマウントしたセットで。手繰り寄せるのに望遠ズームをマウントしたセットで。筆者はこのほうが集中できるかもしれません。

やはり手繰り寄せられると撮影も面白くなります。F2.8クラスだと嵩んで街撮りには持ち出すのにくじけてしまいますが、このぐらいのサイズならアリだと思います。F4といってもやはり被写界深度は結構浅くなります。高倍率ズームの描写もかなり良好になってきていますが、やはりF4ぐらいの明るさがあると、画作りにもバリエーションが生まれますよね。

テレ端での撮影ですが、傘を差す女性までは7-8mはあったと思います。しかし開放から随分佳く写る印象で、ビニール傘の質感も佳く捉えられています。また開放から安心して使えるシャープさで、後ボケもなだらかで好ましい描写です。


「最短1m」が、普段使いにも効く

センサー面から約1mぐらいまで寄れますので、かなり寄れる印象です。一昔前のこのクラスを思えば20-30cmぐらいは寄れるようになった印象でしょうか。ちょっとしたクローズアップ的な撮影もこなせてしまいます。ボケ味は柔らかすぎず、硬すぎず。品のある写りだと感じます。

もう1カット最短付近にて。最近のレンズはどれも隙が無く、最短でもキレが失われることがありません。諸収差もよく抑え込まれて頭が下がります。開放ではF2.8に比べると周辺光量も豊富で、少々物足らないぐらいです(?)


本来の使い道(?)でも、もちろん死角無し

本来は風景撮影などに一番使われるレンズだと思います。もちろんそのような作例も考えたのですが、このレンズの身軽さを伝えたくて街撮りとしました。そこで絞った画を。開放でこれだけよいわけですから、絞って悪いはずがありません。開放でも無限遠付近の描写は文句のつけようがありませんが、2段も絞り込むと画も一層シャープさを増します。遠景の緻密な描写にも満足する1本ではないでしょうか。

原寸で見ると、歯の1枚1枚までビッチリ解像。カメラの解像力もあるでしょうけれど、レンズが優秀なのだと感じます。冒頭にも記しましたが、もはや明るさというのはカメラ側および手ブレ補正機構で吸収できてしまう時代です。F2.8の必要性が無ければ、コンパクトな分だけいろんなシーンに持ち出し易いと言えるでしょう。おすすめの1本です。


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ニコンも小三元完遂となりました。カメラの世界は大は小を兼ねると一概に言いがたいもの。小回り効く分だけ、いろんな世界に向けられるのです。

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フィルター系が小さいのも、かなりありがたいですよね。

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レンズの性格上、三脚座は別売りとなっています。三脚に据えるときは、手ブレ補正機構OFFで、このリングで。

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