PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
SIGMA APO 200-500mm F2.8 / 400-1000mm F5.6 EX DG
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
なんと、200-500mmをF2.8で通すという、スペックも外観もド級で前代未聞のレンズ。付属の専用アタッチメントを装着すると、さらに倍の400-1000mmをカバーします(月面の作例が焦点距離1000mm)。いったいどこにどんなニーズがあるのか、どこから見ても素人考えでは産業用?軍事用?といった趣。シグマ恐るべし・・・。巨大なエレメントを動かすために大出力のモータが使用されているのか、同社のデジタルカメラと共通のバッテリーを鏡胴にドロップインする必要があります。絞り開放から十二分にシャープであり、テレ端の絞り開放では、形容しがたいボケの大きさ、そして美しさを堪能できます。唯一無二のレンズは、使い勝手も唯一無二。きっと1度は、ズドンとかましてみたい衝動へと駆られることでしょう。
( Photography : A.Inden / Text : KIMURAX )
まずはワイド端にて撮影。山肌のニュアンスをそのままトレースするように覆う雪の様子をつぶさにとらえています。とにかく精緻な描写です。
テレ端、絞り開放から、絞りいらずのシャープネスという感じ。場所がイメージできないほどの大きなボケ味は、被写体を完全に分離してしまいます。
ズーム中間域にて渓流の流れを写し止めました。水しぶきの軌跡は、まるで白い繊維が毛羽立ったかのような撮像に。
APS-C機にて。朝日が描き出してくれた影絵のような風景を、ローキーにシフトしてシャドー部をしっかり潰しました。もうとにかくよく写ります、そうでなければ困ります。15Kg超のバズーカ砲を持ち歩くのですから(笑)。
この色、この意匠、この風格。冷やかしにカートに入れてみたくなるこの価格。マウスカーソルをもう少し下に持って行ってみてください。
・・・そう、そのあたりです。
憧れの手持ち撮影を実現するには、自己研鑽が不可欠です。レンズの重量を想定した15kgのダンベルセットをどうぞ。