PHOTO YODOBASHI

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機材紹介
今回のライドで使用した機材

今回のライドに使用した機材を紹介します。「自転車と身一つ」が一般的だとは思いますが、万一に備えて50〜100km先行の形でサポートカーに併走してもらうとても贅沢なライドです。サポートカーの存在は絶大で、まず自転車にいろいろな荷物を積載する必要がなくなり最低限の工具類と荷物だけで走ることができます。人力ですから、重量もそうですが身体の動きを阻害する要因となる荷物がないのはこの上ない幸せ。また大きなメリットとして、宿泊時に自転車をクルマに保管できることです。ホテルで部屋に持ち込みが不可であったり預かってもいただけない場合を心配しなくてすみます。さらにパンク時に備えてすべてセットアップ済みのスペアのホイールセットを積載できたり。自転車に乗る方ならこれがどれほど有り難いかおわかりいただけると思います。それでは自転車の方を紹介したいと思います。

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機材紹介:自転車 ①

上の自転車は今回一緒に走った友人のものです。大変マニアな1台で、フレームはフカヤというメーカーの「DAVOS」です。フレームのみを購入し、すべてのパーツを彼自身がアッセンブル&ビルドしています。フレームそのものは荷物を満載して長い距離を走ることができるようにロングライド向けのジオメトリになっていますが、アッセンブルされるパーツはいわゆる「ロードバイク向け」のものばかり。コンポーネントは電動シフトの12速、シマノ「アルテグラ」を。ホイールはカンパニョーロ・シャマル、チューブレスタイヤを低圧で運用となります。そもそも長距離ライド&積載性を考慮されたフレームなので頑丈であり、かつ、長距離ライドでの乗り心地を考えられたフレームに、機敏さを同居させるべくパーツをアッセンブルすることで、実にボーダレスでオリジナリティ溢れる1台に仕上がっています。とにかく長距離を走るために、パーツのチョイスも消耗品と割り切って最上位のひとつ手前のものを選ぶ徹底ぶり。車でたとえると、道を選ばない走破性とスポーツカーのような機敏さが同居、積載性が高く、機敏すぎずに疲れない。そんな欲張りな1台です。また、3Dプリンタで自作したモバイルバッテリーホルダーや(長距離ライドには欠かせない)、ライト類のマウントなど、ロングライド愛好家らしい走りの知恵が満載。

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機材紹介:自転車 ②

私「K」の自転車。スペシャライズドというメーカーの「Tarmac SL7」を完成車で購入。ただし回転系に手を入れています。まずホイールはカンパニョーロ・ボーラウルトラに履き替え、チューブレスタイヤとなっています。コンポーネントはシマノの電動シフト12速「デュラエース」になりますが、フロントの2枚のギヤを52-36Tから掟破りの52-34Tに変更しています。もちろん坂道対策なのですが、アウターギヤは大きい方が踏み心地がよいのと、私がペダルを回すよりも踏む「トルク型」の足質のためです。インナーだけ丁数を落とし、アウターとのギヤ落差が大きいこの組み合わせは、変速時にチェーン落ちが懸念されるためシマノとしては推奨していません。しかしシビアな調整を行って変速は問題ありません。またリヤディレーラーを改造して歯車の径を大きくするセラミックベアリングで支持された「ビッグプーリー」を組み込み、チェーンの曲がりを緩やかに流れを円滑化してあります。ホイールのハブベアリングやクランクを支持するベアリングもセラミックのものとなっています。回転するものをとにかく滑らかに回すことに特化して手を入れています。人力ですから向かい風ひとつでも簡単に平均時速が3-5kmぐらいは落ちます。したがって回転するものをともかく滑らかに回し抵抗を軽減するというのはお金と手間暇がかかりますが、かなり効くのです。ちなみに自転車の性格を車でたとえると完全にスポーツカーです。たとえば友人のバイクと比べてフロントフォークの寝方が全く違います。友人の自転車は寝ていて、これだけで直進安定性がまったく変わります。今回のように500km超のライドで乗るのは初めてなので、走行後の印象がどうなるか楽しみにしていました。

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機材紹介:サポートカー

ついでに、サポートカーも紹介しましょう。シトロエンの「ベルランゴ・ロング」という車になります。大ヒットした「ベルランゴ」のストレッチ版で、7人乗りです。欧州車のピープルムーバーによくあるのですが、この車も3列目のシートが撤去でき、2列目もシート背もたれを前方向に倒すと自転車が軽く4〜5台乗りそうな大ラゲッジ空間を作ることができます。なお、2列シートの状態で特にシートを倒さずとも、身長183cmの私が乗るような大きな自転車もそのまま1台載ってしまいます。全長は4770mmと、あのトヨタ・ハイエースより少し長いのですが荷室スペースはやはりエンジンの上にドライバーが座るキャブオーバータイプのハイエースと違い、ボンネット下にエンジンが搭載されるベルランゴのほうがスペース効率上劣ります。それでもフランス車は伝統的に荷物をやたら載せられるようにパッケージされていて、積載性は大変高いと感じます。日本と違い石畳やグラベルなどあらゆる路面に対応するべく、よく「猫脚」と形容されますが、路面追従性の大変高い足回りとなっています。この大きなボディに関わらず車重は1.6t程度。エンジンも1.5Lのディーゼルターボと頼りなさを感じるのですが、走りはなかなか元気で、発進を含めた加速や登坂性能に不満はありません。燃費も今時の車らしくリッター18km以上。ロケ撮影に大活躍していますが、長距離を走るにはディーゼルエンジンの性格がマッチしていて、足回りを含めて疲れにくくストレスの少ない車です。なお、サポートカーの役割は大きく3つです。

  1. ライダーの荷物とスペアパーツ類の運搬
  2. 万一のトラブルの際に駆けつけ、または走行不能等に陥った際のレッカー作業
  3. 先行で走り、ロケハン。ライダー通過時に撮影

その他、走行状況を鑑みて当日にホテルの予約等を行ってもらったり、サポートカーの存在は絶大。ライダーはそれぞれ骨伝導のヘッドセットを付けて走行(周囲の音が聞こえないと危険なため)、サポートカードライバー含めて、LINEの同時通話でコミュニケーションを取ります。また、常にライダーのリアルタイムな位置情報を把握できるように、ライダーはGPS端末を持って走行します。それぞれの商品についてはリンクを掲載しておきます。

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機材紹介:映像&スチル機材

映像用の機材として、360度カメラのInsta360 X3(左上)、2台の自転車のステム部分にマウントするGoPro HERO12 Black(右上)、DJI Osmo Action 4(左下)の3台を使用。スチル撮影用に、Nikon Z 7&NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sを使用しました。スチル用のボディ&レンズについては、みなさんもよくご存知の実力の高さ。映像用の機材についてですが、5.7Kで収録可能なInsta360 X3の映像クオリティの高さに驚きました。いわゆるアクションカメラの2台はそれぞれ電子ブレ補正の効きに驚くと同時に、それぞれに性格の違いがあり、このあたりはあらためてSHOOTING REPORTでお届けしたいと思います。

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番外編:ライド後の自転車の変化

友人は今回のライド後に、自転車のフレームを変更しました。DAVOSのフレームはマルチパーパス的でロングライド向けのジオメトリでした。1日に500km超を走るライドならともかく、200km程度のライドであればもう少しレース向けのジオメトリでよいとの判断に至ったようです。多少乗り心地が硬くなろうとも信号の多い区間でのStop&Goでの機敏さを優先し、軽さ、前面投影面積の少なさも加えて求めることで、結果として楽であり楽しいのではないかということからです。機材のチョイスも本当に乗り込んでみて見えてくるものがあります。このあたりはカメラやレンズとも通じる部分があります。今回は殆どのパーツを前フレームからキャリーオーバーで組み直しています。自分の手で、自分のためだけに作り込む。リファレンスとなるものはないし、すべて自分で分かっていくしかないのです。このあたりの楽しさも自転車の魅力だろうと思います。泥沼とも言いますが・・・。

( 2023.12.22 )

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ご存知ですか?ヨドバシカメラでは自転車も取り扱い、電動アシスト自転車に関しては店舗によって試走コースも設けています。もしこれから自転車に乗るのであれば電動アシスト自転車がまずはおすすめ。いわゆるグラベルも走れるオールマイティなモデルで、満充電で100km近く走ることができます。アシストがあってもなかなかよい運動になります。そして坂道では、例えるならば、実際に漕いでる自分ともう一人の自分が二人がかりでペダルを回すようなイメージ。箱根の峠も鼻歌交じりで上ることができます。

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自転車は軽ければ軽いほどよいですが、電動アシスト自転車を買うならe-MTBと呼ばれるマウンテンバイクのタイプがおすすめだったりします。サスペンションが着いていて、太いタイヤでエアボリュームがあるため、道を選ばず乗り心地も良いからです。サスペンション&太いタイヤは重量増に繋がりますが、そこはアシストの力が相殺してくれます。

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自転車に乗る我々がこのGPSトラッカーを持って走り、サポートカーや家族がWEBを通じてリアルタイムな位置情報や軌跡を確認するために使用しました。トラッキングの間隔を任意に設定可能、1年間の通信費込です(SIMが載っています)。ライドに使うのではなく、防犯用途・見守り等にも活用できます。

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安定のアクションカメラ、GoPro HERO12 Black。電子ブレ補正の精度の高さには舌を巻きます。自転車に搭載して撮影するのも、ステムに括り付けるだけで十分。

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本機はアクションカメラの一般的なセンサーよりも、少し大きめなセンサーを搭載。余裕の画作りを感じます。これもまたおすすめ。

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とりあえず回すだけ回しておいて、あとでフレームを決めて編集する。360度カメラはライドの記録はもとより、ありとあらゆる映像収録・スチル撮影に本当に面白いガジェットの一つだと思います。一台あると、なかなか手遊びの相手になってくれて嬉しい存在です。

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