smc PENTAX-DA 12-24mmF4 ED AL [IF]

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

フルサイズ換算18.5-37mm相当の画角となるペンタックスのDAレンズ（フルサイズ非対応）。EDレンズ、非球面レンズなどを採用しているだけあって、ズームレンズながらヌケもよく、発色、コントラスト表現も上々なので、ズバッとはまるとなかなかいい画を描いてくれます。さすがにズーム全域で短焦点に迫る描写性とまでは言えないものの、自分が前後しづらい場所でもズーミングで対処でき、超広角からぎりぎり標準域の画質で納められるのですから、活躍の場面が多くなる1本といえましょう。ペンタックス純正にはDA FISH-EYE 10-17mm F3.5-4.5 ED という広角魚眼もありますので、この2本だけでも揃えておけば広角域をたっぷりと楽しむことができます。

( Photography : S.Zets / Text : KIMURAX )

ワイド端付近での撮影ですが、超広角ズームながら歪曲収差は程よく軽減されており、シャープネスも十分ではないでしょうか。光的にはいい条件とはいえないシチュエーションですが、ハイライトとシャドーの描き込みのバランスも良好です。

被写体にしっかり寄れば、ぼかすこともできます。芝生が光の中に溶けてしまいそうな眩しさでしたが、ボケ味チェックということで半段絞っただけで、露出は触らず。これだけハイライトが多いとボケも騒々しくなりそうなものですが、いい意味で予想を裏切ってくれました。ちょっと意地悪に細かく見ていけばフリンジも確認できるものの、フレアなどはなくクリアな印象です。

今度は裸電球の明かりを頼りに、感度をアップ。絞りは開放ながら、しっかりとした像を結んでいます。シャドーも濁ったようなざらつきもなく、焦げたタレの香ばしい匂をくんくんとしてしまいそうなリアリティがあります。

同じくテレ端にて。立体感のあるクリアでヌケのよい描写。清流のみずみずしさが伝わってくるようです。