CASIO EXILIM EX-10 メーカーサイトへ

1210万画素（1/1.7 CMOS） / 4倍ズーム（28-112mm相当） / F1.8-2.5 / 119.9×67.9×48.6mm / 384g
フルHD動画 / ハイスピード動画（1000fps 224×64） / 手ブレ補正 / チルト液晶 / Wi-Fi

ボディの前後面に軽量かつ堅牢なマグネシウムダイキャストを採用。上部のトップパネルにはアルミ合金を使用するなど、HIGH-SPEED EXILIMシリーズのフラッグシップモデルに相応しい質感に仕立て上げられた1台です。深みのある濃紺のボディカラーも新鮮。レンズは35mm判換算で28-112mm相当の画角となる光学4倍ズームで、F1.8-2.5と明るい大口径というのは魅力。最短撮影距離もマクロモードへの切り替え無しで広角端1cm、望遠端20cmと寄れるので使い勝手も申し分なしです。センサーには有効画素数1210万画素となる1/1.7型のCMOS（裏面照射型）を搭載。最新の画像処理エンジンを組み合わせることで、レンズとセンサーの実力を最大限に引き出しています。そして本機のエポックな機能として、「プレミアムブラケティング」を用意。これは「フォーカス×絞り」「ホワイトバランス×明るさ」といった2軸のパラメータを自動的に変えた9枚の画像を、1度シャッターボタンを押すだけで記録する、いわゆる「2軸ブラケティング」機能です（各パラメータの変化量を、手動で設定できるマニュアルモードも選択可能）。設定の微妙な違いのバリエーションをワンプッシュで押さえてくれるのですから、撮影時の労力というか煩わしさや、押さえ忘れのリスクを考えれば、大変ありがたいことこの上ないわけです。後は現場でイメージしていた1枚をピックアップするだけですから。また、ずらっと並んだ9バリエーションのカットをパソコンモニタで見たときに、イメージしていたのとは違うけど“コレいけてる”というカットに出会えることもあるので、正直侮れません。この機能を多用すると撮影データはバンバン増えるわけですが、昨今のSDカードはずいぶんとリーズナブルになってきているので、初めから大容量タイプのものを用意するといいでしょう。この他にも、高精細な3.5型のチルト液晶モニターをはじめ、センサーシフト式の5軸補正による手ブレ補正、Wi-Fi機能までも備えており、さすがはハイエンドモデルとあって抜かりはありません。

（写真：Z II / 文：KIMURAX ）

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ずらっと上に掲載した作例写真を撮影してきたわけですが、「HIGH-SPEED」の冠通り、とにかく面白いようにサクサクと撮れました。スペック的には撮影間隔が約0.27秒というのですから恐れ入ります。さて、速さもさることながら、そのクオリティの高さを確認するためにも作例の1枚目から見ていきましょう。光を効率よく採り入れる裏面照射型CMOSセンサーを採用しているということで、ISO800まで感度をアップして撮影しました。気になるようなノイズはほとんど無いといっていい程の仕上がりです。ISO800を常用できるというのは頼もしい限り。続くカフェラテのカットは細やかな泡のリアリティと、柔らかいボケ味が相まって、フワッと香りが漂ってくるようです。3枚目は望遠端での撮影ですが、隅々まで画質もバッチリ。空の階調もスコンと抜けてしまうようなことも無く、かすかなブルートーンを丁寧に拾い上げているのには感心しました。そして最後のカット。波の立体感がよく出ていますよね。細波の一筋一筋までをきちんとトレースしながら、水面の表情を忠実に再現しているあたり、実に頼もしい描写です。