PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
PENTAX K-1 Mark II / BODY PREVIEW vol.1 vol.2
これはPENTAX K-1ではありません。
2016年4月、K-1発売から2年。
K-1はK-1 Mark IIになりました。
K-1との外観上の違いは「K-1II」のロゴのみで、重さやサイズも同じ。
まずお伝えしたいのは(製品のレビューとしてはありえないことかもしれませんが)、K-1をすでにお持ちの方に対し「K-1」を「K-1 Mark II」にアップグレードできるサービスが行われるということです。ファームウェアのアップデートではありません。なんと、K-1のメイン基板を交換するという物理的な方法でK-1 Mark IIと同等の機能にアップグレードするという力技。去る3月に開催されたCP+に行かれた方はご存知かもしれませんが、K-1と、K-1 Mark IIではセンサーサイズが同じであるため、カメラを全分解し、新しい基板に替えることが可能ということです。新しい基板には、特に高感度の耐性をアップするチップが追加されています。ほかのメーカーにはない新しい試みを、ユーザーからの需要を考えて本当に実施するというメーカーの姿勢に感心すると同時に、新しいカメラが売れなくなるのでは?という素朴な疑問もわいてきます。このアップグレードサービスは2018年5月21日〜9月30日の期間限定で、基本的に7〜10日間程度機材を預ける形になるとのこと。すでにK-1をお持ちの方はこの期間にぜひアップグレードすることをお勧めします。
さて、K-1がMark IIになったことで何がアップグレードしているのか。気になるのはそこですよね。まず、大きなトピックとしては、リアル・レゾリューション・システムが手持ち撮影に対応したこと。新たに開発された手ぶれ補正機構SR IIを応用することでイメージセンサーを極わずかに駆動しながら4枚を連続して撮影。1画素ずつRGBすべての色・輝度情報を得て超高精細な画像を生成します。この新しいリアル・レゾリューション・システムに関しては現在鋭意作例を撮影しておりますので、公開を楽しみにお待ちください。また、解像感、高感度での色再現を向上し、ノイズを軽減するアクセラレーターユニットが新たに搭載されており、これによって「深い青」、「生き生きとした緑」という風景撮影の被写体としては欠かすことのできない色の再現力が高まり、さらなるPENTAXならではの絵づくりが追求されています。AF性能の向上についてもお話しておきましょう。K-1 Mark IIでは動体追従のアルゴリズムを改良。AF-C設定時の動体予測性能が向上しており、動く被写体に対してのアプローチもよりしやすくなっています。ボディには87か所にシーリングが施されており、水滴や砂埃の侵入を防止。AW/WRレンズを装着した際にはボディとレンズが一体となり、非常に安心感のある防塵防滴性能を発揮します。これに併せイメージセンサーに付着したホコリを強力に除去するDRII(ダストリムーバル II)を搭載。イメージセンサー前にある光学部材に圧電素子で高速の超音波振動を加え、ホコリを強力に取り除き、画像への写りこみを防止しています。従来通り、タフな環境のなかでも耐えうるボディに、さらなる高みを目指した描写力でフィールドでの撮影には間違いなく強いモデルです。その写りに期待も大きくなると思いますが、近日公開のレビューをいましばらくお待ちいただければと思います。
重さ、サイズともにK-1と変わりません。リアル・レゾリューション・システムが手持ちに対応、動体補足性能もアップしており、実はバッテリーのライフはK-1が390分だったのに対し、K-1 Mark IIでは340分と若干落ちています。これだけパワフルな性能であれば仕方ない部分ではありますので、予備電池の携行など撮影時にはしっかりと対策をしておきたいものです。
必要な機能をダイレクトに行えるよう“スマートファンクション”を採用。シャッターボタンの左にある機能ダイヤルと、親指側にある設定ダイヤルでメニューを介さず、露出補正やISO感度設定など頻繁に使用する機能にダイレクトに設定が可能です。こちらももちろんK-1から続く佇まい。進化の激しい世界ですが、変わらないことの意味を考えてしまいます。
背面液晶のエアギャップレスモニターは強化ガラス製のカバーと液晶パネルの間に樹脂を充填しているため、内部反射がかなり抑制されており、アウトドアモニターと併用することで、明るい日差しのもとでも視認性は良好です。リアル・レゾリューション・システムは「II」となり手ぶれ補正モードを搭載。こちらの作例は次回のレビューにて公開予定です。お楽しみに!
外観で唯一違う部分はこのロゴのみ。「K-1 II」とシンプルにプリントされています。また、K-1でも採用されていたフレキシブル液晶は本モデルでももちろん採用されており、さまざまなアングル、ポジションからの撮影に対応します。
( 2018.04.17 )
PENTAX K-1から2年。真面目に作ったこのK-1をベースに、イメージセンサーの性能をフルに引き出す超解像技術が進化しました。高画質画像のさらなる追求はもちろん、期待のリアル・レゾリューション・システムは手持ちにも対応するなど、“K-1らしい”部分をしっかりと伸ばしたモデルです。
今回は、購入したら即撮影に出かけられる、そして初めてのPENTAXフルサイズモデルの購入でも安心のレンズキットが同時に発売となっています。28-105mmの広角から中望遠域をカバーするズームレンズは常用レンズとして最適な比較的小さく軽量な標準ズームレンズです。