PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
- FE 20mm F1.8 G
八方良しの大口径超広角New - FE 35mm F1.8
オールマイティーな画角Pick up - FE 600mm F4 GM OSS
G MasterのロクヨンPick up - FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS
ほぼ全望遠域をカバーPick up
SONY
一通り揃ったラインナップ
初のフルサイズミラーレスカメラ「α7」と「α7R」が発売されたのは、2013年11月。あの衝撃から7年足らずで、レンズラインナップもズーム、単焦点ともに随分と充実してきました。ここ1年の動きとしては、35mmや20mmなどF1.8のFE単焦点レンズが加わったかと思えば、600mm単焦点や200-600mmのズームのような超望遠域も拡充。ズームも単焦点も、これで一通り揃ったなと思える堂々たるラインナップです。
FE 20mm F1.8 G
八方良しの大口径超広角
単焦点ならではの高い解像力やヌケの良さはもちろん、歪みの少なさやボケ味の美しさも折り紙付き。サジタルフレア対策も万全。AFも高速正確で最短19cmまでサポート(MF時は18cm)。意外にもラインナップ上の単焦点レンズの最広角は「FE 24mm F1.4 GM」でした。それが20mmまで広がったことは誠に喜ばしいです。
ポイント
FE単焦点の最広角。性能に死角なし。
まとめると
20mmならではの広い視野にF1.8の明るさ。開放から点光源を歪み無く捉えられるので、シャッタースピードを少しでも稼ぎたい星空撮影にも重宝します。また、伸びやかな自然や田園の風景はもちろんですが、ググッと寄ったワイドマクロも面白そう。また20mmと言えばストリートにおいても王道の焦点距離です。逆に絞り込んでパンフォーカスにして、足早にスナップも良いでしょう。水平に構えるもよし、思いっきり傾けるのもまた良し。α6600などAPS-Cセンサー搭載機に装着すれば30mm相当となり、重量バランスも良好。シューティンググリップやジンバルなどに載せての撮影も捗りそうですね。
FE 35mm F1.8
オールマイティーな画角
大口径F1.8をコンパクトなサイズで実現。開ければ大きく美しいボケも得られますが、その時点で極めてシャープな像を結んでくれる超優等生35mmレンズです。なのにお値段はリーズナブル。一本目の単焦点としてもオススメします。
ポイント
無理のないF1.8で高い光学性能と小型化を両立。画角もちょうどよい広角レンズ。
まとめると
35mmというのは、撮影者のポジション次第で広角的にも標準的にも撮れてしまえる、懐の深い焦点距離です。明るい単焦点を1本加えるのであればこの35mmまたは50mmをオススメしますが、広く撮ることも多いのであれば是非35mmをお選びください。絞り開放でググっと寄れば背景をぼかしながら被写体を印象的に際立たせることができますし、思い切って引いてみると達観したような眼差しで景色を捉えることも。F1.4ではなく1.8ということで、サイズと写りのバランスも抜群です。
FE 600mm F4 GM OSS
G Masterのロクヨン
ついに出ました、ソニーのロクヨンです。蛍石や非球面など特殊なレンズを採用した最新の光学設計により、600mm F4としては最軽量の3040gを実現。また鏡胴前方へ重心が偏らないようにレンズ配置を見直すことで、ハンドリングも向上しています。AFも言うまでもなく高速で正確無比。妥協の許されないミッションにおいて、これ以上の望遠レンズはありません。
ポイント
クラス最軽量の3040g、Gマスターで写りも最上級
まとめると
「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」の望遠端で粘っていた、あるいは同じようなことを予定している貴方。確かに、艶めかしささえ漂う極上の写りを提供してくれる傑作ズームです。とはいえ、正真正銘の600mmを手に入れるには、ロクヨンしかありません。野生動物など撮るものが決まっていて、F4のスピードが効いてくる場面が想定されるなら、遠回りをせず初めからこちらを手に入れたほうがむしろ経済的です。撮れなかった瞬間は後で取り戻すことはできませんが、今この瞬間以降、このレンズでしか撮れない世界が待っています。
FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS
超望遠撮影に自由をもたらす高画質ズーム
長らく「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」や「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」が支えてきた超望遠域が、ついに600mmに到達しました。しかもフルサイズ対応で600mmまでカバーするズームレンズでテレ端F6.3というのは、超優等生ですよ。AFも機敏で、重量も2115gと持ち運べる範囲に収まっています。画質もGレンズということで、テレ端でも高画質を維持してくれる。まさに利便性と高画質を両立させた頼もしい存在。「カメラグランプリ2020」で「レンズ賞」を受賞したことも頷けます。
ポイント
600mm端でも高画質を実現した、利便性の高い望遠ズーム
まとめると
望遠と言っても通常の風景撮影などでは200mm-300mmくらいで事足りるでしょう。そこから更に踏み込んでの撮影となると、例えば谷間に佇む集落を切り取ったり、強力な圧縮効果を生かして茅葺き民家の連なりを強調するのにも有効です。特に500mm-600mmあたりは、小さな野鳥や警戒心の強い野生動物も狙っていける焦点域ですし、α6600などのAPS-C機では更に900mmまで迫れます。しかも画角を細かく追い込んでいけるのですから、作品作りの精度が上がることは間違いないでしょう。