PHOTO YODOBASHI

およそ20年前にハッセルで人物を撮っている姿に憧れ、奮発して購入した思い入れのあるカメラです。しかし時代が移り変わり今では棚の上に飾り、時折触るくらいなもの。今回の企画で久しぶりの出番で不安とワクワクと中判カメラの重量感を肩からぶら下げて浅草を撮り歩きました。露出感覚には多少自信はあるものの久しぶりなので勘に頼るのはリスクが高いと判断して本来なら露出計を懐に忍ばせていくところですが現代には便利なスマフォアプリがありましてLight Meter Wという有料アプリをダウンロードして臨みました。このカメラでスナップをバシャバシャと撮るなんてことはできないカメラですので、じっくりとシーンを観察して良いシーンが来るまでチャンスを待つわけですが、これが実に楽しい。何しろ１ロールで12枚しか切れないので1枚も無駄にはできませんから魚釣りをしている際の浮きを見ているようなそんなのんびりした気持ちになりました。またお正月と言えば家族の集合写真ですが、いろんな表情を狙って数枚撮りました。中学生の娘は見慣れないこのカメラに何これ？かわいい〜！ですって。

( Photography & Text by Z II )