PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Canon EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
フルサイズ換算で29-88mm相当の画角をカバーする、EOS Mシリーズ向けのズームレンズ。キットレンズとしても供されており、カメラボディとのバランスも良好な軽量かつコンパクトなデザインにまとめられています。以前はキットズームと聞くと、お試しレンズというイメージも少なからずあったものですが、近頃のそれはなかなか侮れない力作が多いのです。本レンズもしかり、その中に数えられる1本です。ズーム全域に渡って解像感があり、特に画面中央の像には目を見張るものがあります。きちっと素早く反応するAFは心地よく、手ブレ補正まで搭載しているので安心感もバッチリ。リーズナブルながら実に頼もしい。使い勝手に富んだレンズですので、まずはトコトン使い込んでみて欲しいのです。
( Photography : Z II / Text : KIMURAX )
ズームの中間辺りで、うまく割れたスイカと砂浜を収めてみました。絞り開放からキレのある描写ですよね。絞込みで被写界深度をコントロールしながら、表現のバリエーションを楽しむのもいいでしょう。
最短撮影距離はズーム全域で25cm。テレ端で開放して被写体に寄れば、マクロ風に仕上げることもできます。ピント面での描き込みに淀みはなく、ボケ味も良好。柔らかい中にも僅かに芯を感じさせる後ボケがいいアクセントになっています。
実にシャープな像を結ぶレンズですから、人物撮影では開放で撮るのがおすすめ。こんがりと日焼けした肌の質感はもとより剥がれかけたかさぶたまで、きちんと丁寧に捉えているのがわかります。
ワイド端、開放にて撮影。さすがに周辺は少し落ちます。もし気になるシチュエーションの場合は、カメラのメニューにてレンズ補正という対応も可能です。しかしこちらのカットは、夕暮れ間近の傾いた光が柔らかく差し込んでいたところなので、周辺落ちがうまくはまっているのです。こういったレンズのクセも知った上で、画作りに是非とも活用してみてください。さあ、ぐっとくる写真に挑戦してみましょう。
( 2014.03.24 )
金属鏡胴により質感高く仕上がっています。フルタイムマニュアルフォーカスに対応し、使い勝手も良好。コンパクトでよく写る、"使える"レンズです。
コンパクトな専用フードもご用意。前玉の保護にも安心ですよ。