PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Canon EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
35mm判換算で18-35mm相当の画角をカバーする、EOS Mシリーズ向けの広角ズームレンズ。沈胴式の収納機構を採用しており、カバンの中にそっと忍ばせておくにはもってこいのサイズになるので、いつでも気軽に持ち歩くことができます。テレ端は35mm相当ですから日常のスナップにはこれ1本だけで撮り歩けますし、もっと伸びやかに撮りたい瞬間には、超広角のワイド側にズームしてあげてあげればいいだけのこと。18mm相当の画角という数字だけを聞くと、さあ何を撮ろうかと身構えてしまいそうですが、ならばいっそのこと思い切って振り回わしてみるといいでしょう。パースも効いているので、ドンピシャではまった時には思わずニンマリしてしまいますよ。是非挑戦してみてください。描写は絞り開放からシャープな像を結び、なかなかな気持ちのいいものです。最短撮影距離はズーム全域で15cm。最大撮影倍率は0.3倍となっており、広角系にしては近接にもかなり強いレンズという印象です。「ダイナミックIS」による手ブレ補正も搭載されており安心感もマル。なかなか使いでのある1本なのであります。
( Photography : Z II / Text : KIMURAX )
左からガラス4~5枚分ほどが写り込んでいれば、展望室であることは容易にわかるのですが、それではちょっと物足りませんよね。男性の眼前に広がる眺望の雰囲気を伝えるためには。18mm相当となるワイド端での描写なら、こんなにも伸びやかに仕立て上げることができます。開けた視界の気持ちよさまでもが凝縮されているようです。
テレ端方向にズームすると歪曲もなりを潜めます。分厚い雲やら微細な粒子やらで釈然としない空。上空と下界のコントラスト差があるものの、破綻することなく見たままの情景を再現してくれました。解像感もしっかりとしており、安定感のある描写です。
かなり高コントラストなシーンにおいても、階調が犠牲になることはないようです。なるほど、バランスがいいですね。
海面のきらめきから、空の階調表現までほんと見事です。逆光にもかなり耐えてくれますし、ズームレンズながらヌケのいい描写に好感が持てます。
絞り開放、ズーム中央での撮影ですが申し分のない仕上がり。手ブレ補正はなかなかよく効くので、光量が少なめのシーンでも割と気兼ねなくシャッターを切ることができます。随時マニュアルフォーカスできるのもありがたいですね。
( 2014.07.10 )
EF-Mレンズでも「写りがよい」と評判の超広角ズーム。コンパクトかつ重量も220gとたいへん扱いやすく仕上がっています。
別売りとなる専用フード。広角レンズには必須アイテムですから、こちらもお忘れなく。
保護フィルターをしっかりつければ、振り回すときでも安心です!