正月休み明けにぽかんと空いたロケスケジュール。日々膨大な量のレポート用の撮影に繰り出していますが、たまにはプライベートで撮影に出かけるかと、ネットでぼんやり格安チケットを物色。こんなぼんやりした時間から既に旅は始まってるようなもので、毎度の事ながら楽しいですよね。なんとなくモノクロームで撮りたいという頭があったもので、似合いそうな景色や街を考えていると、シアトルそしてニューヨークという2つの街が頭に浮かんできました。2都市周遊となると結構な日数が必要。その間の仕事は他の編集員に押しつけることになるなあと思いつつ、悪い右手が予約ボタンをそそくさと押下。皆には申し訳ないが・・・いやあ楽しみです。ロケ地については、交通手段などはともかく殆ど下調べみたいなことはしません。「出会う」のが一番の楽しみですから。

シアトルとニューヨークはアメリカの西海岸・東海岸と、そのわかりやすい違いそのままで、全く違う街だと思います。共通するのはこの時期(1月)とても寒そうだということ。もうひとつ、モノクロームがとても似合いそうなところ。シアトルの冬はノースウェストの典型的な天候で、空は常に厚く雲が垂れ込め雨に見舞われることが多くなります。そのモノトーンに沈む雰囲気がモノクロームと相性ばっちりなような気がします。ニューヨークは、様々な文化が濁流のようになだれ込んで同居する街ですので、カラーが似合いそうな気がしますが、あの天まで届きそうなビル群と圧倒的な集積度、様々な様式の歴史的建造物が多いことから、モノクロームで捉えるのもきっと楽しいはず。ここはひとつカラー撮影は頭から追い出すこととして、潔くモノクロームに徹してみましょう。

( 写真/文 : K )

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