Kenko Mirror Lens 400mm F8

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

フルサイズあるいはAPS-Cボディで単焦点の超望遠レンズを外に持ち出そうとすれば、それなりの目的があり、ちょっとした気合が必要になるわけです。ところがこちらは焦点距離400mmながら全長82mm、重さ465g。使う予定は無くても、カバンにでも突っ込んで出掛けて行けば何かと重宝しそうな気軽さがグッド。F値はF8固定、MFのみ。リングボケや二線ボケが出るなど実に個性的なミラーレンズですが、むしろその個性を楽しんで欲しいレンズなのです。価格的にもリーズナブルですから超望遠レンズの手始めに。あるいは、綺麗な画だけではもはや飽き足らなくなったという方も、ちょっとしたスパイスにぜひ活用してみてはいかがでしょうか。どんな像を結んでくれるかなと楽しみにしながら、じっくりとピントリングを操りつつ自分の足で前後してみるのもこれまたいいものですよ。

( Photography : M.Ito / Text : KIMURAX )

レフレックスレンズが添えてくれるリングボケは魅惑的ですよね。点光源がこのように写ることを知らない人にとっては、不思議な写真だなぁときっと思われることでしょう。作品の見せ甲斐があるというものです。

F値はF8固定と暗めですが、条件次第でご覧のような描写を見せてくれます。ボルトまわりのディテールもよく出ておりなかなかのものです。

超望遠ならではの圧縮効果は楽しいものですね。大きい「小町通り」というプレートの辺りにピント面を据えましたが、前後のボケ味からすっと浮かび上がってくるようです。距離によってボケ方も変化してくるので、スローシャッターで捉えた人の動きとは一味違った動きを感じることができます。

( 2014.03.26 )