PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Nikon Z f, NIKKOR Z 40mm f/2, Photo by Serow

Nikon Z f / SHOOTING REPORT vol.1 vol.2

とりたてて予定のない休日に、ふと「カメラを持って出かけようかな」なんて思うとき、どんなカメラを選びましょう。今回はそれにピッタリのカメラ Nikon Z f であります。鞄やポケットにすっぽりと入ってしまうコンパクトカメラも良いけれど、スナップするつもりなら首や肩からカメラをぶら下げて行きたいもの。そのほうがシャッターを切る回数も増えますからね。軽快に街歩きをしたいのでレンズには40mmあたりを選ぶとして・・・さて、どんな服を合わせましょう。Z f のクラシカルなルックスは色々なコーディネートに調和します。お気に入りの時計に、鮮やかなハンカチ。履き慣れた靴。いい風合いになってきたジャケット。愛着のあるアイテムを身に着けて街に出たら、それだけで心は浮き立ちますよね。さあどこに行こうか、何を飲もうかと。カメラは人生をちょっとばかり楽しくしてくれる道具です。

( Photography & Text : Serow )

Nikon Z f, NIKKOR Z 40mm f/2, Photo by Serow

いつもの風景も、見慣れていない人からすれば奇妙に感じたりするものです。すこし客観的になって被写体を探してみる。異邦人の視点で街を見つめ直してみる。写真撮影を趣味にしていると、そうしたことが得意になる気がします。

Nikon Z f, NIKKOR Z 40mm f/2, Photo by Serow

スナップを楽しむコツは傑作など狙わないこと。これを撮ってどうなるんだとか考えているとシャッターが切れなくなってしまいますから。ご近所の、いつもの風景を、躊躇なく撮るのがいいですね。被写体はさておき素晴らしい立体感です。小さなレンズが驚きの描写を見せてくれるので、どんどん楽しくなってきます。

Nikon Z f, NIKKOR Z 40mm f/2, Photo by Serow

フィルムで撮っていた時のような感覚が欲しくて、ついついそのようなセッティングを選んでいます。背面液晶を閉じてファインダーを覗き、撮影した後はいちいち見直さない。絞り優先モードで、フォーカスはセンター固定。日中ならマニュアル露出でもいいかもしれません。こうした設定で撮り歩くと、いつしかカメラが身体性を持ってくるのです。

Nikon Z f, NIKKOR Z 40mm f/2, Photo by Serow

この40mm F2、ふんわりとした優しい写りが気持ちいいのですが、近距離での描写がとても「美味しい」印象です。フォーカスしたポイントの被写体が浮き上がって視点が誘導されます。路地裏スナップなど、狭いエリアを撮り歩くにはピッタリですね。

Nikon Z f, NIKKOR Z 40mm f/2, Photo by Serow


Nikon Z f, NIKKOR Z 40mm f/2, Photo by Serow

都会の冬はクリスマスモード。私たち大人も、自らにご褒美をあげて良いでしょう。ニコンのフィルムカメラをお持ちの方であれば、ボディが Z f に変わっていたところで気づかれないかもしれません。

Nikon Z f, NIKKOR Z 40mm f/2, Photo by Serow

高感度耐性もよく、楽しく夜をスナップできます。2450万画素という画素数も、こうした撮影をしている限りは必要十分ですね。むしろこれ以上1枚のファイルサイズが増えてほしくないという気持ち、ありませんか?

Nikon Z f, NIKKOR Z 40mm f/2, Photo by Serow

歩き回って一休み。休憩時間になったら初めて背面液晶を開き、撮れた写真を見直したりします。一日を振り返りながら過ごす一人の時間は格別です。思ったように撮れなかったものがあれば、またその街を訪れる口実にしましょう。

Nikon Z f, NIKKOR Z 40mm f/2, Photo by Serow


Nikon Z f + NIKKOR Z 40mm f/2

好きな道具を持って、生きていく

Nikon Z f の魅力はなんといってもこのルックス。休憩時間にポンとテーブルに置いた時、なんとも言えぬ愛着が胸の中に生まれることに気づきます。21世紀になって四半世紀が過ぎようとしているのに、20世紀的なデザインに惹かれてしまうのは一体何なのでしょうね。すでに古びた形だから急に廃れることはないし、スペックどうこうで選んでいないから新製品を横目にしても揺らぐことがない。そういった安心感は実際にありますし、新陳代謝の早い時代であればこそ普遍的な姿が魅力的に映るのかもしれません。Z f は画素数こそ(現代においては)控えめではありますが、スチルカメラとしての円熟を感じさせる画質とレスポンス、機能性を備え、写真を撮るということについて何ら不足することがありません。鳥を撮るんだ、鉄道を撮るんだ、というのであれば話は別ですが、街歩きや旅先を中心に写真を撮っているのであれば、お供として理想的な1台ではないかと思います。選ぶ理由は「好きかどうか」だけで良い。ほんとうは、何だってそうなのです。

( 2024.12.24 )

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発売直後は人気で品薄状態が続きましたが、だいぶ供給も安定してきました。欲しい時に買っておくのが賢明です。

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ボディのみ単体販売はこちら。Zレンズをお持ちの方や、マウントアダプターを使ってオールドレンズを楽しみたい方へ。

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ニコンFマウントレンズを取り付けるためのアダプタはこちら。三脚座のないコンパクトタイプです。

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