PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Nikon D3300 / SHOOTING REPORT
ニコンの一眼レフの中では末っ子と言えるD3000番台のボディがD3300としてリニューアルしました。従来モデルからのボディはさらに軽量化がすすみ、本体のみで410gという軽さ。センサーはトレンドのローパスフィルターレスとなり、解像感は増して最高感度も上がりました。画像処理エンジンも最新のEXPEED 4と、その写りに関しては兄貴分にあたるD7100やD5300と変わらないスペックに。キットレンズも撮影しない時にはコンパクトになる沈胴式を採用して、より持ち歩きやすく、使いやすい1台に仕上がっています。「はじめての一眼レフ」というコンセプトの入門用ボディですが、低価格のモデルにも最新技術を出し惜しみせずフィードバックするメーカーの姿勢があるからこそ、安心して一眼レフの世界に入っていけるというものです。レンズキットで撮影してきた写真の数々から、その実力をご確認いただくとしましょう。
( Photography : Z II / Text : 48 )
押せば撮れる、軽やかな使い心地。
お伝えしているように画に関しては、上位機種と変わらない最新モデルです。入門用である本機種の特徴は、インターフェイスがシンプルであること。基本的にはシャッターボタンを半押ししてピントを合わせ、そのまま深く押してシャッターを切るだけで撮影が完結します。「せっかく一眼レフを手に入れたのだから」などと構えずに、まずはコンパクトカメラと同じように使ってみましょう。電源をオンにしてからシャッターを切るまで、あらゆる動作の速度も確かさも、コンパクトカメラとは次元の違うことが感じられるはずです。携帯電話のカメラやコンパクトカメラで「写真が難しい」と思っていた方の多くは、一眼レフを手にしただけでグレードの違う写真が撮れることに驚くことでしょう。カメラがこの形であることも、一眼レフを買った人が写真にハマるのも、きちんと理由があるのです。
室内と外で明るさに大きな差があるこんなシーンは、ボディの性能がよく表れます。空のトーンも自然ですし、女性のシャドウ部もしっかり残っているのがわかりますね。ボディ任せでシャッターを切ってもこの写りですから、あまり難しいことを考える必要はないのです。
食べ物を撮ってもご覧の通り。パンケーキが見えないほどのソースやクリームですが、それぞれの質感が見事に表現できていますよね。
ISO1600〜3200は十分に常用感度ですから、夜の撮影もお手の物。ノイズも感じられずトーンの連なりも良好です。感度って何?という方、オートで問題ありませんのでご安心を。
手のひらにおさまるジャストサイズ。
女性の手にもすっぽりと収まるサイズです。今回キットレンズとなる AF-S DX NIKKOR 18-55mm f3.5-5.6G VR II は、携帯時にはレンズを短くしておける沈胴式。ズームリングにボタンのような突起が見られますが、これを押して回すことでレンズを伸縮できます。この僅かな違いが、携帯するバッグの大きさに影響するのですよね。この大きさ、この軽さなら、きっと負担なく一眼レフを持ち歩くことができるはず。持ち歩くほどに写真は楽しくなり、シャッターを切るほどに写真は上手くなるものです。何かの行事だけでなく、日々のお散歩に連れ出してみてください。
空は自然の描くキャンバスです。雲の様子や光の具合が綺麗で、木の葉をシルエットに1枚撮りました。ガラスの反射や透明感もいい具合ですね。
雨上がりの瞬間は、いつもの風景が輝きます。散歩しながら、足元を眺めてみてください。いつも通りすぎてしまう道傍に、思いがけない被写体が隠れているかもしれません。
ショーウィンドウの向こうに、面白いハンガーがありました。カメラがあるから、街歩きも楽しくなります。
一眼レフは、たのしい。
デジタル一眼レフも世代を重ね、ボディ性能はどれも充実してきました。はじめて一眼レフを手にするという方なら、どれを選んでいいかが正直よくわからないかもしれません。入門用といっても安物買いにならないか。上位モデルとの価格差は、性能差に比べてどうなのか。
ご安心ください。これから一眼レフをはじめる方なら、このモデルで問題ありません。もちろん上位機種の価格が上回るのは、それなりの理由があります。例えばフォーカスポイントの数、ダイヤルなどのインターフェイス、意図通りに撮影するための操作性。これらは一眼レフにのめり込み、写真を撮りなれてこそ意味が出てくるポイントでしょう。デジタル一眼レフは難しそう、と思われている方にこそ、簡単操作に徹している本モデルはぴったりの選択になるはずです。
一眼レフは、決して難しくはありません。むしろシャッターを切るだけで、誰でもうまく撮れるのが一眼レフです。
ぜひ手にしてください。そして写真に残してください。これからの人生の節目を、子どもたちの成長を、かけがえのない"いつも通り"の毎日を。
( 2014.02.04 )
コンパクトに収まるズームレンズとのキットです。一眼レフ生活のスタートには、こちらをどうぞ。
こちらはレッドボディのレンズキット。ボディーカラー以外は変わりません。どちらがお好みでしょうか。
望遠ズームレンズもついたダブルズームキットなら、遠くの被写体や運動会でも活躍できるでしょう。どうせならこちらがいいですか?
レッドのダブルズームキットもあります。さあ、どうしましょう。
ボディだけのアップグレードには、単体のこちらをどうぞ。レンズは付いていませんのでご注意を。
ボケを楽しむならこんな1本。ズームしないレンズですが、その分豊かな表現力を楽しめます。