PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
SAMYANG XP50mm F1.2 vol.1 vol.2
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
水を追う
with Canon EOS-1D X Mark II
初めての大口径標準レンズを手に取ると、開放での写りはどうかなと想像しワクワクします。一般的には大きなボケと柔らかい描写を想像しますが、実際は撮るまではわからないものです。特に開放で撮った写真は独特の空気感を纏い、その雰囲気はレンズによって異なり、そのレンズにしか出せない唯一無二の世界を持っているからです。SAMYANG XP50mm F1.2は自分が想像していたのとは一味違う興味深い写りでした。大口径の開放ではあまり経験したことのない、キリッとした透明感を感じる写りなのです。レンズの味が解ったところで、この描写を楽しめるのはきっと「水」だろうと直感。絞りは開放で一番感じて欲しい一点にピントを送り、変化していく水の表情を捉えることにしました。
水面に叩きつけられ、飛び散る雨のキラッとした透明感。水分を十分含んだ植物の瑞々しさ。そして一番撮りたかった、どんよりした海に一瞬形を現す波飛沫の白さ。いかがでしょうか、その抜けるような白さを際立たせるには本レンズがぴったりだったなと。見事、自分が思い描いていたイメージに応えてくれました。背景をトロトロにボケさせて被写体を目立たせはしませんが、ピントピークのキリッとした描写が際立つ。そんな背景のディテールを残しながら狙った被写体を画面からスッと立たせる写りが、水の表情をダイレクトに感じさせてくれるのでしょう。
( Photography & Text : A.Inden )
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お買い得大口径標準レンズ特集
( 2022.08.31 )
キリッとした透明感を感じる写り、いかがでしょうか。