PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Canon EF24-70mm F4L IS USM
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
開放絞りF4通し。キヤノンの高性能レンズの証である「L」を称する標準ズームレンズです。やはり「L」レンズと聞くと、ずっしりとした手応えのある1本をイメージしてしまうのですが重さは約600g。これなら軽快なスナップ撮影を存分に楽しむことができます。最短撮影距離は38cm。マクロに切替えると20cm(最大撮影倍率0.7倍)となり、レンズ先から3cmぐらいまで寄れるので面白そうな画が狙えそうです。手ブレ対策にはハイブリッドISを搭載しているとあって実に頼もしい限り。ピタッと写し止める画は、開放からキリッとシャープで、ボケ味も大変なだらかです。さすがは「L」レンズと感心させられる写り、そして操作性に至るまでクオリティを感じずにはいられません。日常スナップから本格マクロ撮影までこなし、防塵・防滴構造という安心感もありますから、一度手にしたら簡単には手放せない存在となることでしょう。
( Photography : M.Ito / Text : KIMURAX )
皮をむいたトマトの表面をつややかに潤すドレッシング。まるでヘタのようにあしらわれたパセリから、うっすらと透きとおる繊維まで緻密に描写しています。白いお皿ですから、光りの影響で様々な白が現れるわけですが、実にナチュラルに表現されていますね。
半段絞っただけですが、ピント面はくっきりシャープ。しかもズームレンズとは思えない品のある柔らかいボケ味です。
ワイド端で絞り込んだ画ですが、笹の葉先までこれでもかと言わんばかりの描き込み。全体的にメリハリがあり、おのずと奥行きも感じられます。
繊細な線を結ぶレンズですね。使い込まれたバーナーや万力の質感が大変よく伝わってきます。ピタッと止まるハイブリッドISですから、この描写をより確かなモノにしてくれているのでしょう。
まぁとにかく開放からよく写るレンズです。風景がメインという方なら、大抵は絞って撮影することが多いでしょうから、開放値F4というのは十分なスペックでしょう。F2.8通しという存在も気になるところですが、予算はもちろんのこと用途を絞って考えれば、こちらの方が賢い選択肢となるわけです。
( 2014.06.10 )
キヤノンの標準LズームといえばEF24-70mm F2.8Lですが、こちらは開放をF4と抑えることで、小型軽量にIS付きとより扱いやすい仕様になっています。写りもご覧の通り、見逃せない1本ですよね。
プロテクトフィルターも純正品で揃えましょう。