PHOTO YODOBASHI

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「α SPECIAL EVENT 2023」会場レポート

横浜・みなとみらいの「ぴあアリーナMM」で、11月8日(水)〜9日(木)の2日間に渡って開催された「α SPECIAL EVENT 2023」の様子をフォトヨドバシ編集部がレポートします。

事前には「最新のミラーレスαやレンズを手に取って体感できる特別なイベント」「プロフェッショナルによるトークショーや、特設の撮影体験ブースなどのイベントを用意」としかアナウンスされていなかったのですが、「どうやらα9 IIIが発表されるらしい」という噂通り「α9 III」一色の体験型イベント。世界で初めて搭載された(レンズ交換式デジタルカメラとして/2023年11月時点)グローバルシャッター方式フルサイズイメージセンサーの凄さをたっぷりと味わえる3つのコーナーが用意され、操作感を確認することができました。

( Text : A.Inden )

体育館のような広さのホールにはバッティング、フラッシュ、バトミントンの撮影コーナーがー設けられており、それぞれのコーナーで「α9 III」の特長的な性能を試すことができます。それでは、実際に撮影したデータをご覧いただきながら、それらの機能を紹介します。


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撮影データ:α9 III, FE 70-200 F2.8 GM OSS II, 1/8000, F2.8, ISO 4000, 120コマ/秒
(予めメーカーにより設定された数値にて撮影を行いました。全てのコーナーも同様です)

120コマ/秒の連続撮影。プリ撮影。

ご覧の通りインパクトの瞬間を見事に捉えることができました。1秒間に120コマですから動画のスロー再生ができる120fpsの映像から1フレームを抜いたのと同じことです。それが静止画RAW(圧縮)で撮影が可能になります。インパクトの瞬間を撮影するにはバットスピード、シャッタータイムラグなど計算する要素が多く相当の熟練が必要だと思いますが、2度のチャレンジでしたが2度ともジャストタイミング。思わず有頂天になってしまいましたが、試写した皆さんのほとんどが成功していました。

もう一つの便利な機能が「プリ撮影」。シャッターを押す少し前から映像が記録される機能です。この動画は静止画を繋いだものです。インパクトのほんの少し前にシャッターを押しましたが、その前から撮影されていることがわかります。この機能は最大1秒から自分の好みの時間に設定することが可能です。


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撮影データ:α9 III, FE 135 F1.8 GM , 1/80000, F1.8, ISO 12800, ストロボ

1/80000秒の高速シャッタースピード。全速フラッシュ同調。

1/80000秒の世界。水が見たことのないような表情をしています。ここまでシャッタースピードが速くなると、今まで見ることのできなかった世界を簡単に捉えることができそうです。更に驚きなのは、全速にフラッシュが同調する事(フラッシュの機種やF値に制限があります)。日中シンクロの幅が広がったのはもちろん夜でも1/80000秒が使えるとは。どんな世界が見られるのかと想像しただけで楽しくなります。

  • 撮影データ:
    α9 III, FE 135 F1.8 GM , 1/80000, F1.8, ISO 12800, ストロボ
  • 撮影データ:
    α9 III, FE 135 F1.8 GM , 1/80000, F1.8, ISO 3200, ストロボ

この2カットはシャッター速度を1/80000に固定した状態で背景の明るさを変えるために、ISO感度を変えています。背景が明るいカットは ISO 12800、暗いカットがISO 3200です。グローバルシャッターは高感度に弱いのではという噂が出ていましたが、これを見る限り高感度もうまく処理されているのではないでしょうか。


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撮影データ:α9 III, FE 300mm F2.8 GM OSS, 1/3200, F2.8, ISO 3200, 120コマ/秒

連写速度ブースト。リアルタイム認識AF。FE 300mm F2.8 GM OSS。

連写速度ブーストとは、カスタムボタンに連写速度を事前に登録することで、ボタン一つで連写速度を変えられる機能。会場では120秒/枚に設定されていました。デフォルトではボディ前面に配置されたファンクションキーC5に設定されており、ホールド感を損なうことなくブースト機能を使うことができました。

この動画(178コマを繋いだもの)を見るとラケットが全く歪みなくシャキッと写っています。画像の歪みが発生しないグローバルシャッターの特長がわかるかと思います。

一番驚かされたのがリアルタイム認識AF。120秒/枚で撮影中、1カットごとにAFを合わせているとのこと。何がすごいのかと言うと、顔の位置が撮影中にどんなに動こうが、フレームギリギリになろうが、顔の前に手が横切ろうが正確に瞳を追い続けることです。まつ毛一本一本しっかり写っていました。

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同時に発表されたFE 300mm F2.8 GM OSS。最初持った時、見た目に反してあまりの軽さに驚きました。重さは約1.47kgありますが、レンズの重心をマウント側に持ってきているので軽く感じるそうです。バトミントンのカットは全てこのレンズで撮影しました。


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世界初のグローバルシャッター方式フルサイズイメージセンサー搭載「α9 III」

初めて持った時、しっとりと手に馴染み「あれ、今までのαと違うな」と。手に直接触れるグリップ周りのデザインがかなり変わり、丸みを帯びたことでホールド感が一気に増した印象です。そして、カメラを構えた時に感じた剛性の高さ。高機能が詰め込まれたコンパクトなボディですが、ハードな現場での長時間の撮影もサクッとこなすことができる、安心を感じるボディに仕上がっているようです。
主な特徴、外観レビュー、気になったポイントを紹介します。

  • 有効画素数約2460万画素メモリー内蔵フルサイズ積層型CMOSイメージセンサーExmor RS
  • グローバルシャッター方式を採用
  • ブラックアウトフリーでAE/AF追随、最高約120コマ/秒
  • シャッタースピード1/80000秒(連続撮影時は1/16000秒)
  • プリ撮影機能を搭載
  • 全速でフラッシュ同調
  • 8段の手ブレ補正効果

α9 IIIの外観写真です。α9IIと比べグリップ周りのデザインが大きく変更されたことで、ボタン類の位置も微調整されています。また、EVFが約369万ドット→約944万ドット、背景モニターが3.0型→3.2型となりました。

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ボディとの一体感が素晴らしい専用の縦型グリップ。縦位置に構えたときでも横位置と同じ操作性になるようにシャッターなどのボタン類が配置されています。

進化ポイントはまだまだあります。

  • 背面モニターは4軸マルチアングルモニターを搭載
  • センサーの前にセンサー保護幕を搭載
  • 新しくファンクションボタンC5がボディ前面に追加
  • 2つあるメモリーカードスロットは、CFexpress Type AとSD両方に対応
  • 外部接続の端子は左側に集中

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上がα9 II、下がα9 III。グリップの形状が大きく変わっています。

シャッター音です。

リアルタイム認識AFの動きです。しっかりと瞳に追従しているのがわかります。


動き物を撮るならこれ一択。

テスト撮影の感想は「凄い」の一言。それ相当の経験と勘があってこそ可能となる“瞬間を撮る”という醍醐味を、このカメラを持つことにより誰もがサクッと最高の瞬間を残すことが出来てしまうではありませんか。短い時間のテストではありましたが、コンスタントに思い通りに捉えられるなという確かな手応えがありました。動いているものを撮った時にピントが合ってない、決定的瞬間を逃した、ブレていた、、、と事あるごとに残念な思いをした経験はありませんか?ハイ、もう大丈夫です安心してください。「α9 III」がその全てを解決してくれます。

このレポートは今回のイベント内で体験できたことで、「α9 III」の魅力を全て紹介できたわけではありません。実写レビューは後日お届けしますので、どうぞご期待ください。

( 2023.11.13 )

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予約は2023年11月16日 AM10:00より(発売は2024年1月26日)
会場でソニーの方に聞いたところ「品薄になることはないと思うのですが・・・」とのこと。とは言え、確実に手にしたい方は予約ボタンのスタンバイを!

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予約は2023年11月16日 AM10:00より(発売は2024年1月26日)
専用の縦位置グリップ。

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予約は2023年11月16日 AM10:00より(発売は2024年1月26日)
コンパクトで軽いサンニッパ。

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