実写インプレッション[DP3 Merrill]

 

DP3M IMPRESSION | DP3M IMPRESSION [SPP5.5 MONOCHROME] | DP3M LONG-TERM REPORT 01

SIGMA Photo Pro 5.5より、カラー画像を単にグレースケールに変換するのでは無く、新たにRAWデータから直接モノクロームの画像を生成できる専用の現像プロセスが開発・追加されました。モノクローム専用機としてライカ社のM Monochromといったカメラが存在しますが、モノクロームであればセンサー上のカラーフィルタは必要ないわけで、Foveonセンサー同様、1画素がそのまま出力画像の1ピクセルに直結します。従って大変繊細でシャープであり階調も大変豊かに。カラー画像をモノクロ変換するのとは一線を画するクオリティを実現しています。Foveonセンサーは元来1画素・1ピクセル。モノクロームに特化した現像プロセスで出力できるなら、それは素晴らしい画をたたき出せるのではないかと、この新機能の実装にワクワクしてしまいます。βバージョンのSPP5.5をテストすることができましたので、ハイコントラストな画から、わりとトーンの寝た、生半可なデジタル・モノクローム表現では再現の難しい光景まで色々試してみました。まずはざっと作例を並べてみます。※通常のカラー画像のインプレッションはこちらから

( 写真/文:K )


















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元々大変豊かなトーンを叩き出すカメラであり、カラー画像をレタッチソフト等でモノクロームに変換しても十分に鑑賞に堪えるモノクロームを実現していたわけですが、やはり黒の締まりが一段と素晴らしいのです。ニュースを聞いた時点で佳いだろうなとは想像しましたが、そのとおりでした。デジタルカメラでモノクローム表現を行う際、なかなか難しいのが「黒を締めること」そして「フラットな画の表現」だと思います。これはデジタルカメラの階調特性が最も大きな要因ではないかと思われますが、黒を締めれば他が犠牲となり、フラットな画は眠すぎて、コントラストを付けることで解決しようとすると、今度はそのフラットな感じが失せてしまうといった状況です。たとえば上から3番目、5番目のようなカットは、デジタルカメラでは大変難しいシチュエーションだと思います。しかしDP3Mは、そもそも階調が豊富なため、ハイライトを飛ばし、シャドーをしっかり潰せます。これが階調だけで見せるモノクロームには大変重要な要素なのですね。だからこそ、逆にフラットなシチュエーションで、その階調の素晴らしさをまざまざと感じる次第です。フラットだからこそコントラストを付けられなければならないからです。

しかし・・・カラーの画が元々素晴らしいのですね。悩ましい話なのですが、現場でしっかり「モノクロを撮る」という"モノクロの目"で画を撮りたくなります。"カラーの目"で撮り、モノクロームで現像しても、カラーの画が元々佳いので「う〜んカラーの方がいいなあ・・・」となってしまうのです。今回、ひょっとするとモノクロ1本では無く、2ndレビューとしてお届けする可能性もあったので、基本的に"カラーの目"で撮っています。モノクロの目?カラーの目?とよく分からない方は、一度モノクロフイルムで普段通り撮影してみてください。最初はあがりにガッカリされるのではないかなあと思います。モノクロフイルムでの撮影に慣れ親しんできた方は、皆さん最初に同じような経験をされていると思うのですね。つまり、そういうことなんです(笑)ちなみになのですが、以下カラー現像したものを掲載しておきますので、モノクロームの画と見比べてみてください。


SPP5.5(βバージョン)のキャプチャ画像です。書き記すまでもありませんが、βバージョンのため画面構成等が変更となる可能性もありますので、あくまで参考情報としてご覧ください。モノクロームというタブが新設され、基本的にはカラー現像のコントロールと大きく違いはありませんが、カラーミキサーおよびフィルムグレインというコントロールが新設されています。ちなみに、何も触らずモノクロームタブからストレートにモノクロ画像とすると、若干画はオーバー気味に。少しアンダー側にコントロールすると画がまとまりやすいように感じられました。2月の後半には本バージョンがリリースされる予定です。DPシリーズに新たな楽しみが増えて、これまでのユーザの皆さんはもとより、これからの皆さんも、さらにシグマのカメラが面白くなるのではないでしょうか。ぜひじっくりモノクロームと向き合ってみてください。色の無い世界も楽しいですよ。


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まだシグマのカメラを体験されていない皆さんに、一番最初におすすめしたいカメラです。

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フードをつけた姿もなかなか。もちろん有害光を遮光する本来の役割も。

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少し電池の持ちが悪い印象です。そのため本体を購入すると最初から2本のバッテリーが付属しますが、バッテリーはリーズナブルです! さらにお買い求めの方へ。

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