DP2M IMPRESSION | LONG-TERM REPORT 01 | LONG-TERM REPORT 02

元々カメラとしての能力はズバ抜けていて、驚愕の画を叩き出してくれるDP2M。これを普段何気なく写し止めているカメラをDP2Mに持ち替えて、どんな画を見せてくれるのか。肩肘張らずに夏の毎日をスケッチしてみました。ご購入を検討の皆様の参考になれば幸いです。

( 写真：A.Inden / 文：A.Inden & K )

突き刺すような夏の日差しにげんなりしてしまうのですが、この季節独特の景色は心に拡がりを与えてくれます。色々面倒なことをスカッと忘れさせてくれる、夏を楽む人達の光景が大好きです。

 

階段に向かって一目散にダッシュしてくる子供を発見。しばしカメラを構えて待機。
夏らしさ、砂浜の白さを表現するために、露出は+2/3ほどオーバー目に。

 

燦々と降りそそぐ光の中で、子供達はたっぷり汗かき。帰宅してから冷たい水で洗うこの瞬間は格別。カメラを構えながら、自分が同じぐらいの頃を重ねて見てしまいました。爽快感を描くのに、少しオーバー目に、そして逆光で。DP2Mはハイエストライトが飛んでしまうような露出値でも、綺麗なトーンの飛び方。

 

夏の風物詩、セミの抜け殻。朝起きたら散歩がてらに探してついつい見入ってしまいます。クローズアップレンズを使用してみました。背景のボケ味もよく、マスターレンズの性能を損なわない、素晴らしい描写だと思います。

 

ご近所さんからのいただきもの。しっとりとしたこの湿度感を表現するにはうってつけのカメラですよね。産毛の感触もよく再現されています。
さてさて・・・。

 

予定調和な展開で失礼いたしました。訳があるんですよ。前回のレビューでもお届けしましたが、金属の質感をとらえるならDP2Mの右に出るもの無し。

 

説明不要なカットですね。夏の昼間を見事に表現してくれるカメラマン想いの我が家の猫。かなりスピードは遅いのですが、間違いなく一眼レフのSD1Mより手ブレは軽減できますね。

 

様々な色がひしめき合う光景というのは、実はデジタルカメラがちょっと苦手にするところ。しかしDP2Mは見たまんま。ちゃんと写るんですよね。純粋に願い事を言葉にできるのは子供の特権。叶うといいね。

 

今にも泣き出し始めそうな空。ちょうちんの光だけが色を帯びるシンプルなシーンですが、この中からいろんな色が見えてきます。こんなシーンをとらえると、グッとくる画になるのがDP2M。

 

酔いに宵。夏の一日の終わり、消え入りそうな光を実にうまくとらえてくれるDP2M。見たまんまの光景なんですけどね。デジタルカメラが出始めの頃「おー写った！」と喜んだものです。フイルムを現像してプリントするのが当たり前の頃ですから「写った！」というプリミティブな喜びでした。いまはどれだけ見た目に忠実に写してくれるか。DP2Mはその力をあり余るほど持っています。実際感動するんですよ、PCのモニタを見て。

 

締めくくりに何の画がいいかな、と。従来機を思えばちょっと無茶かな？と、線香花火のカットを。らしくなく、三脚に据えてよい塩梅になるシャッター速度で撮影。まだ過ぎ去ってはいないのですが、夏が名残惜しくなるようなカットになったでしょうか。

シリアスな画を撮らせたらこのカメラの力に本当に魅せられてしまうのですが、日常の何気ないシーンでクオリティを下支えしているところを表現したくて、撮影してみました。今後も続けていきます。ご期待ください。