PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Panasonic LUMIX G FISHEYE 8mm F3.5
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
見慣れた風景やモチーフを、アッと言わせるようなデフォルメで切り取るフィッシュアイレンズ。対角180度の圧倒的な画角を得るには、Panasonicのラインナップで本レンズが唯一の選択肢となります。肉眼では決して見ることのできない不思議な像をいかに納めるかが重要で、そこが難しくも最も楽しいところ。使いこなすにはちょっとしたポイントがありますが、実際に使っているうちに自ずと身についてしまうものですし、色々と試す中で快心の画をモノにした時の歓びもひとしおです。ギミックフルなレンズだから描写もそこそこということはなく、画面周辺まで流れも少なく大変よく写りますので、この独特の世界に興味があるという方には是非とも手にして欲しい1本なのです。
( Photography : Z II / Text : KIMURAX )
最短撮影距離は10cmとかなり寄れます。一般的にフィッシュアイの撮像というと、パンフォーカスの画がすぐに思い浮かぶものですが、絞りを開いて迫るとこのように背景をぼかすことも可能。絞り開放からキリッと被写体を捉えるあたり、なかなかポテンシャルの高いレンズだなと感じます。
今にも歩き出しそうな巨木。フィッシュアイというマジックにかかれば、樹齢プラスうん十年という迫力ですよね。葉っぱ越しとはいえ、肉眼でもかなり眩しい日差し。角度を変えるとわずかにゴーストが出る程度でしたので、逆光耐性は上々です。ホントに絞り開放からよく写るレンズだなと感心しきり。
絞り込むと、このとおり。無機質なビル群もこのレンズにかかると、ファンタジックな雰囲気に一変。青空に浮かぶ小さな半月は、そんな世界観にうまくはまっています。見慣れた風景の変貌ぶりに夢中になり、時間があっというまに過ぎてしまうことも。フィッシュアイ中毒にはくれぐれもご用心を。
本格的な対角魚眼レンズ。しかもコンパクト。目に見えるすべてのものを写し込めます。