PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Panasonic LUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
2段沈胴式の本レンズは、沈胴した時のいでたちがまるでパンケーキレンズの様にコンパクト。レンズ交換式のミラーレス一眼ながら、コンパクトカメラ並みの小さなボディを実現した「DMC-GM1K」のサイズ感に合わせて開発されました。全長は沈胴レンズ格納時24mm、繰り出し最長は48mm。重さは約70gというのですから、ボディにつけっぱなしのままでも邪魔にならずに気軽に持ち歩くことができます。フルサイズ換算で24-64mm相当の画角となり、欲を言えばテレ側がもう少しだけ欲しくなってしまうところですが、あえてその範囲に止めたことでこのサイズと良好な描写性能を得られたのでしょう。開放時の解像感と柔らかさのバランスのよさや、絞り込んだときのキリリとした描き込みなど、かわいいズームレンズながらよく写るという印象です。鏡胴にはズームリングを備え、フォーカスリングは無いのでMF時はカメラボディ側からコントロール。このサイズにして手ブレ補正機構まで積み込んでいるというのですから感心しきりです。
( Photography : A.Inden & 48 & 4Beats / Text : KIMURAX )
コントラストが高めのシーンですが、ハイライトもシャドーもしっかりと粘って両立しています。もちろんカメラのダイナミックレンジのよさも多分にあるのですが、どんなにわずかな光でさえも、きちんとセンサーへ伝えることができるレンズのポテンシャルがあればこそ。頼もしいですね。
開放すれば、そこそこボケを得ることもできます。控えめなボケ量のためか写真然とした表現というよりも、ふと見つめる視界をそっくりそのまま再現したかのような描写です。フォーカスした取っ手に付いた水滴まで、みずみずしく捉えています。
ひとしきり降った雨の後はシャッターチャンスの宝庫です。濡れた雰囲気、水面への写り込み、金属の質感描写はいかがでしょうか。ステンレスの水滴の透明感、そのこんもりとしたフォルムまできちんとトレースされています。大変コンパクトなズームレンズですが、周辺画質が犠牲になるようなこともなさそうです。
しっかりコントラストもありメリハリの利いた画ですね。空のトーンも破綻することなく気持ちよく描ききっています。手前の送電線のみならず、奥の細い線までしっかりと捉えているのには驚きました。
精悍なブラック鏡胴。コンパクトなレンズですので、色んなカメラで使いたくなりますよね。
こちらはシルバー鏡胴。倍率低めのズームですので、写りもなかなかですよ!ポケットに1本忍ばせておきましょう。
安心の純正フィルターです。コーティングもばっちり。
こちらは薄枠タイプ。薄いレンズなので、フィルターも薄型がいいですね。