PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Panasonic LUMIX G VARIO 100-300mm F4.0-5.6 MEGA O.I.S.
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
Panasonicのレンズラインナップはコンパクトなものが多いのですが、こちらは全長が最も長い超望遠ズームレンズ。フルサイズ換算で200-600mm相当の画角をカバーしてしまうのですからサイズもそれなりの覚悟が必要というものです。とはいいつつ全長は126 mm。マイクロフォーサーズマウントだからこそありえるサイズですよね。1日中振り回そうと思ったら、ごっつい腕でなくても全然いけちゃいますから。ガッツリと超・超望遠撮影を楽しむことができるわけです。もちろん手ブレ補正(光学式)がアシスト。AFは心地いいほどにサクサクと合焦し、駆動音もほぼ無音といってもいいほどの静かさです。追従性も良好で、野鳥やスポーツシーンにも重宝することでしょう。なにせ写りも良いですから。しっかりとシャープな像を結び、コントラストや色乗りは程よく、派手過ぎず、抑えすぎずといった優等生ぶり。ぐぐっと遠くのものを引き寄せるだけではなく、画面を整理して見せたいものだけ潔く見せるなど、大胆な画作りに挑戦するのもいいでしょう。
( Photography : T.Nakanishi & Z II / Text : KIMURAX & Naz )
まずはワイド端にて。切れっ切れのシャープさとはいかないものの、像はしっかりと分離しており、楓の葉1枚1枚が浮き上がって見えます。
中間域にて撮影。フルサイズ換算ですでに200mm相当の画角となるわけですが、十分なシャープさがあります。雨染みによるすすけた様なグラデーションも丁寧に描き込んでいます。
600mm相当のテレ端で、朝の通勤タイムを狙いました。雲越しの日差しということもあって、コントラストは抑えぎみの仕上がりですが、ガラスへの映り込みから人工物が描き出すラインまできっちりと解像しています。しかも絞り開放で。もちろん周辺落ちもありますが絞れば気にならないレベルになります。それにしてもここまでよく写るものだと感心させられました。
きらめく渓流の流れ。肉眼では捉えられない躍動感あふれる一瞬の表情を、立体感のある描写で描ききっています。コントラストが効いており、艶めく岩や、流れ落ちる寸前の水面の再現も秀逸です。
雪の中のグラデーションもなかなか見事。適度なコントラストを保ちながらも、豊かなトーンにより雪原の立体感もよく再現されています。
35mm換算200-600mmという、超望遠域をカバーする1本。これほどのレンズが日常として使えてしまうコンパクトさに驚きです。
フィルターサイズは67mm。高価なレンズです、保護フィルターをお忘れなく。