PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
SIGMA 30mm F2.8 DN
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
マイクロフォーサーズのボディに装着すると、フルサイズ換算で60mm相当の画角に相当。いわゆる標準と呼ばれる画角に近いので、キットズームレンズからのステップアップにはうってつけの単焦点レンズです。もしこの画角が窮屈に感じるようでしたら、シグマのArtラインには「19mm F2.8 DN」という選択肢もありますが、いずれにしてもリーズナブルなプライスでお財布に優しいのが嬉しいところ。それでいて写りはしっかり。絞り開放から積極的に使っていける描写で、絞り込めばよりシャープな像を結びます。センサーサイズとの兼ね合いでボケ量は控えめですが、クセはなく柔らかなボケ味でフォーカス部を自然に引き立ててくれます。初めて単焦点レンズを手にするという方には、グッとくるものがあるはず。一眼を使い始めたころに感じた画質の違いを、今度はレンズを換えることによって再び感じて欲しいのです。自ずとカメラを持ち歩く時間も増えるので、いい被写体と巡り会いやすくなるという好循環が生まれます。さあ、いっしょに出かけましょう。
( Photography : T.Nakanishi & Z II / Text : KIMURAX )
見た目に合わせてアンダー気味に撮影。それなりに輝度差はあるものの、明暗共にバランスよく表現しています。実焦点距離は30mmと広角ですが歪曲もほとんど無く、頼もしい描写です。
フィルターなんかよりずっと分厚いショーウィンドガラス越しですが、狙ったネクタイの素材感から光沢まで、大変巧く再現しています。アウトフォーカスしたガラスへの映り込みがいいアクセントになってくれました。
しっかり寄って被写界深度を浅く。ISO1000まで感度アップしているので窓ヌケのグリーンにノイズが乗ってきていますが、ボケのスムースさはよくわかります。そこからすっと立ち上がるかのように描き出された取っ手の部分。真ん中に刻まれたシマウマのマークから、表面の細かいヘアラインに至るまで、精細に描き込まれています。
露出をガツンとアンダーに切り詰めましたが、シャドー部のトーンが生きています。染め上げられた空の階調の連なりが、ジャンボジェットの尾翼と夕陽のシルエットをよりシンボリックに際立たせてくれました。
単焦点レンズの切れ味よい写りながらもたいへんリーズナブルな価格設定。デザインのよさもポイントです。
シルバー鏡胴もご用意しています。