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Panasonic LUMIX DC-TX3, Photo by NB

Panasonic LUMIX DC-TX3 / SHOOTING REPORT

2026年5月21日に発売されたばかりのパナソニックのコンパクトデジタルカメラ「LUMIX DC-TX3」のシューティングレポートをお届けします。小型軽量のカメラですが、レンズ銘板には「LEICA DC VARIO-ELMAR 1:3.3-6.4 / 8.8-132 ASPH.」とあります。つまり24mm〜360mm(35mm判換算。以降の焦点距離表記ではこの注釈を省きます)という光学15倍ズームレンズの搭載が、まずはいちばんのトピックと言っていいでしょう。

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こちらをご覧ください。左がワイド端24mm(電源ON時のデフォルト)、右がテレ端360mmのレンズの様子です。なんだかすごいですね。思わず笑みがこぼれます。テレ端の状態を見ると「ホントにこれ、ボディに収まるの?」と心配になりますが、大丈夫。ちゃんと入ります。そして作例画像はそれぞれの焦点距離で同じ場所から撮ったもの。この間がすべて、無段階であなたのもの。「撮れないものは無い」とはまさにこのこと。

( Photography & Text : NB )

Panasonic LUMIX DC-TX3, Photo by NB

1.0型 裏面照射型(BSI)2090万画素CMOSイメージセンサーの搭載もこのカメラの大きな特長。色味、明るさとも手を加えずにこのヌケの良さです。

Panasonic LUMIX DC-TX3, Photo by NB

15倍ズーム+1.0型センサーと聞いて「やっぱり写りはそこそこなんでしょ? まぁ写りを云々するカメラじゃないけどね」とクールに構えているそこのお方。高周波の描写や、同系色の微妙な濃淡の描き分けをご覧ください。細い木の枝のシャープな線をご覧ください。さらには懐の深さを感じさせる立体感をご覧ください。これは写りを云々するカメラです。

Panasonic LUMIX DC-TX3, Photo by NB

光を反射するたくさんの木の葉というのは、被写体的にはなかなか厄介です。しかも陰になった部分が混在し、さらに背後には水面と、露出の決定に気を使うことが山盛りのシーンですが、何も考えずにシャッターを切っただけでこの通り。まったくソツ無くまとめてくれています。


Panasonic LUMIX DC-TX3, Photo by NB

シャドウが潰れずに粘るなんていうのはもはや当たり前の話。その中で被写体のディテールをどう見せてくれるかが問題なわけですが、こういう色味・光の変化の乏しい、一見退屈な被写体においてもそのテクスチャーを興味深く観察できるレベルで提示してくれました。これはやはり裏面照射の恩恵と言えましょう。

Panasonic LUMIX DC-TX3, Photo by NB

「街中スナップ=広角レンズ」だと思い込んでいたのはいつ頃までだったでしょう。スナップって、広角じゃなくてむしろ望遠じゃね? と、今ではそう信じて疑いません。

Panasonic LUMIX DC-TX3, Photo by NB

もし背面液晶モニターがチルトやバリアングルだったら、ここできちんとフレーミングをしたでしょうか? 本機の液晶はリジッド。もちろんそれは意図あってのこと。だからといって撮り方に制限が生まれるわけではありません。むしろ、いわゆる接眼式ファインダーを捨て去った時点で、写真を撮るという行為はよりフリーダムなものへと昇華しているのです。それにしても遠景の立体感がいいですね。

Panasonic LUMIX DC-TX3, Photo by NB

サッと構えて、パッと撮る。一連の動作に淀みなし。「日常の何気ない光景」とは使い古された言葉ですが、記録という写真の本質を言い当てているのは間違いありません。そして、カメラの性能という後ろ盾があって初めて成立する言葉だとも思います。

Panasonic LUMIX DC-TX3, Photo by NB

空が広く見えているのは、空を無情に切り裂く電線や、いびつに侵食する看板の類をすべて排除したからです。普通に構えると邪魔なものが写り込む。ポジションを変えてもあまり解決しないし、そもそも画が変わってしまう。そこで焦点距離を微妙に調整するわけです。1mm、2mmと、そのレベル。ズームレンズのいちばんの恩恵は「無段階」にあり。

Panasonic LUMIX DC-TX3, Photo by NB


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撮り手の刹那の要望に、確実に応えてくれる

冒頭で「撮れないものはない」と書きました。シリアスな風景写真から目の前に運ばれたラーメンまで、それは間違いないのですが、基本的には「おっ」と思った時に「よっ」と撮るカメラだと思います。いつものカメラバッグではなく、ごく小さなボディバッグにお財布と一緒に入れて街を闊歩する気分の良さ。ひとつ確実に言えるのは、撮り手の「あ、今これを、こんな風に撮りたい」という刹那の要望に、確実に応えてくれるカメラだということ。ふと歩みを止め、パッと取り出して、サッと撮る。そして何事もなかったかのように、再び歩き始める。このカメラはそういう撮り方が似合います。老若男女問わず、そういう撮り方ができるカッコいい御人に、このカメラは使っていただきたい。

作例にはありませんが、最短で3cmまでAFを効かせたまま寄ることができます(ワイド端時)。ストロボを内蔵しているので、暗いシーンのみならず、日中シンクロなど表現の幅をさらに広げることができます。そして360mmの焦点距離をサポートする5軸ハイブリッド手ブレ補正の効きは絶大です。大きさは幅111.2 × 高さ66.4 × 奥行き45.2mm(突起部を除く)、本体重量はわずか295g。お値段は税込128,700円(ヨドバシカメラ2026年6月時点)です。よろしければ是非お買い求めください。

( 2026.06.04 )

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カラバリは2色。こちらは精悍なブラック

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そして高級感漂うグラファイトシルバー

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