PHOTO YODOBASHI
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OM SYSTEM OM-3 / SHOOTING REPORT
大変お待たせしました。OM SYSTEM「OM-3」のシューティングレポートをお届けします。発売が2025年3月ですから、1年かかってようやくレポートできたことになります。OMシリーズは、マイクロフォーサーズというセンサーサイズをフルに生かした、性能と機動性の高次元でのバランスが魅力ですが、このOM-3はそれをさらに突き詰めたモデルと言えます。それはフラッグシップ機とほぼ同じ性能を搭載しながらも、ボディ単体で496g(500mlのペットボトルより軽い!)というスペックからも明らか。それではご覧ください。
( Photography & Text : NB )

200種類あるかどうかは未確認ですが、同じ白でも光の当たり方や見る角度によって生まれる微妙かつ複雑な濃淡を、しっかりと描き分けています。

逆光下の、光が透過した葉の裏側を捉えてみました。精緻な描写に加えて、画面全体からヌケの良さが感じられます。センサーと画像処理エンジンの素性の良さが分かります。

かなり切り詰めた露出とは言え、ハイエストが粘り、ぎりぎり土俵際で持ち堪えてくれているのが確認できます。

OM-3の公式サイトでまず目に飛び込んでくるのは、「常に持ち歩いてさっと撮れる撮影スタイル」という大見出し。ハッと感じたその刹那にさっと取り出し、迷いなく撮れること。現代のほとんどのカメラに求められている要件ではありますが、それを文字通り意のままに。

1/13秒というスローシャッターですが、撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正のおかげで呼吸を整えたり、気合いを入れる必要はなく、さっと構えただけでピタリと止まります。

物体に光が当たった時の反射、そして吸収。質感描写も実にお見事。とは言え「目で見たまま」ではなく、そこにほんの少し演出を加えてくれる描写、とでも言えばいいでしょうか。つまり有体に言えば「いい感じ」に写してくれるカメラです。

このクラスのカメラでは当たり前ともなっている右手のグリップ。あれはあれで理に適っているのですが、ホールディングにどうしても強制される部分が出てきます。グリップが無いOM-3のシンプルなボディは、その軽さ・小ささと相まって、縦位置でも右手を下にしようが上にしようが、がっちり握ろうが指先でつまもうが、まさに自由自在。

AUTO設定にしたISOは1250を示しました。それでもこの条件で1250です。クリアかつなめらかな描写は、裏面照射積層型 Live MOS センサーの威力がいかんなく発揮された結果です。


OMの心意気が宿っている
このボディを見て、往年のフィルム時代のOMを知っている人は唸ったに違いありません。象徴的なペンタ部の造形はOM-1やOM-5でも見られましたが、なんと、OM-3はグリップレスです。「これこそ私が知っているOMの姿だ!」と快哉を叫んだ御仁もいらっしゃるはず。当然、公式サイトでも「OLYMPUS OM-1の設計思想の継承」については文字数を割いて解説されているのですが、ペンタ部や軍艦のデザインに関することが中心で、このグリップレスについてはさらっとしか触れられていないのが惜しい。個人的にはいちばんグッときた部分なのですが。今やグリップがあるのは当たり前。あのグリップがあれば、バッテリーやスイッチ、その他補機類の格納や放熱の面で有利。それを敢えて無くしたことに「心意気」を感じるのです。いずれにせよ、時代が変わってデジタルミラーレスとなった現代でも、誕生当初からの設計思想が息づく、歴史と神話に彩られたカメラであることは間違いありません。話がボディデザインの話ばかりになりましたが、写りだってご覧の通り。一切の妥協を許さない出来栄えです。これはいいカメラだと思います。
( 2026.03.16 )
フラッグシップと同等の機能・性能を持ちながら、さらに小型軽量化を実現した「これぞOM」。
レンズキットもあります。今回はこちらの組み合わせで撮影しました。
レンズ単体はこちらから。
先日のCP+ 2026でも展示されていた、天体撮影専用のOM-3。その名も「OM-3 ASTRO」。2月27日発売の、出来たてホヤホヤのニューカマーです。こちらは受注生産。
