PHOTO YODOBASHI
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TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical [IF] Model A16 vol.1 vol.2
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
ニコンFマウント用TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical [IF] Model A16の実写レビュー第二弾をお届けします。DXフォーマット(APS-Cサイズ)の一眼レフ用標準ズーム、35mm判換算では25.5-75mm相当の画角となります。"F2.8通し"の明るさ、小型軽量、被写体を選ばない画角。自ずと使用頻度も高くなろうという一本です。レンズメーカーにとってこのあたりのレンズは名刺代わりとも言える存在。各社ともコストパフォーマンスに優れた商品を用意している領域です。ではさっそく見てみましょう。
( Photography : M.Ito / Text : NB )
最大径73.8mmx長さ83.2mm、重さはわずか440g。小型軽量がこのレンズの特徴です。「小さくて軽い」というのはレンズの性能の一つ。ましてや普段使いのレンズでは、それは極めて重要な問題になってきます。またしっかりしとた作りも、すでに巷で高い評価を得ているところ。安っぽさはありません。
寄りのカット。ここまで大きく写せれば文句ないでしょう。ズーム全域で27cmまで寄れるのは本当に助かります。質感再現力、発色とも申し分なし。クリームの表面のざっくりした感じとか、イチゴにかかったパウダーの粒を見てください。思わず画面をぺろっと舐めたくなります。
これはテレ端での撮影ですが、輪郭を保ちつつ、ふわっと溶けていくボケがとても美しいと思います。多少二線ボケの傾向はありますが、ご覧の通り、気になるレベルではまったくありません。
「質感の再現」という意味において、かなり優秀なレンズだと思います。岩と網それぞれの質感、前後のボケ味、そのあたりを穴が開くほどご覧になってください。
敢えて低い位置からの太陽光を真っ直ぐに入れてみましたが、ご覧の通りゴーストが出ることもなく、破綻はありません。私が目を奪われたのは石の表面の雲母の小さな、でも確かな輝きと、遠くの建物がうっすらと消え入っていく様子。かなり繊細な描写をするレンズだと思います。
旅の道づれのマルチプレーヤー
予めロケーションと被写体を決めて、そのための準備をしっかり出来るなら、レンズの選択肢は幾らでもあります。でもそんな撮影シチュエーションばかりではないですよね。例えば旅行。いつどんな被写体に出会うか分からないのが普通です。交換レンズを何本も持参、というやり方ももちろんありますが、一方で旅程だけは決まっているのにその間の天候や自分の体調など、不明確なことだらけ。土砂降りの雨や、砂埃が舞う中でのレンズ交換?あー、想像しただけで気が重くなります。今さら言うまでもありませんが、標準ズームレンズに求められているのは「マルチプレーヤー」としての働き。あらゆる場面で「使えるやつ」と思ってもらうことこそが使命です。そもそも旅の装備は「可能な限り軽く、小さく、そしてあらゆる状況に対応できるもの」と相場は決まっています。旅行にはもうこれ1本でいいのではないでしょうか。フットワーク軽く、気持ちも晴れ晴れ。ちなみにこの下にあるカートの部分をちょっとご覧ください。この写りでこの価格ですよ。いますぐポチっとしたくなる筈(笑)。
( 2017.01.18 )
この価格でこの性能。コストパフォーマンス最高の頼れる一本。
「ZRコート」を採用したケンコーのハイエンドフィルターです。