PHOTO YODOBASHI

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Nikon Z7, TTArtisan 50mm f/0.95, Photo by Z II

TTArtisan 50mm f/0.95C Z

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

中国のレンズメーカー「銘匠光学」によるニコンZマウント用の交換レンズ「TTArtisan 50mm f/0.95C Z」のご紹介です。本レンズはAPS-Cセンサーに対応したフルサイズ換算で76mm相当の中望遠単焦点マニュアルフォーカス式のレンズです。光学系は高屈折低分散レンズを2枚含む6群8枚のシンプルなレンズ構成になっており、開放F値0.95の明るさながら大変コンパクトな設計になっています。最大径:約64mm、全長:約63mm、重量:約440gと超大口径と思えない手のひらサイズ。外見は重厚感ある金属製の鏡胴を採用し、レトロ調のゼブラデザインは見た目の格好よさだけではなく、手に馴染む操作感が得られるとのこと。F0.95の中望遠レンズですから背景を大きくぼかしたポートレートや、じっくりと構図を追い込んだ風景撮影、明るい開放F値を活かした夜のスナップ撮影などに重宝しそうです。また、本レンズはフルサイズセンサー搭載のカメラにも装着可能な設計になっています。その際、画面の周辺に減光や多少の歪みなどが発生しますがF0.95による特徴的な描写を余すことなく堪能できる50mmとして使用が可能です。今回はニコンZ 7に装着し、APS-Cサイズ、フルサイズの両方のモードで撮影しました。普段なかなか手に取ることのないF0.95を感じていただけるよう全カット絞り開放で撮影してまいりましたので、早速ご覧ください。

( Photography & Text : Z II )


Nikon Z7, TTArtisan 50mm f/0.95, Photo by Z II

柔らかなボケを生かした中望遠として

まずはクロップモードを利用して、APS-Cサイズ(76mm相当)で最短撮影距離の0.5mまで寄ったカット。最短でも各種収差がよく抑えられ、水面の描き方や水草の立体感がよく再現できています。中望遠レンズらしい浅いピントと本レンズが持つ特性により、しっとりと柔らかな描写です。

Nikon Z7, TTArtisan 50mm f/0.95, Photo by Z II

流石に超大口径ですからAPS-Cモードでも若干の周辺減光が見られるものの、気になるほどではありません。大きなボケも相まって被写体と背景がきれいに分離し、焦点位置にあるそれぞれの質感をしっかりと描き分けています。

Nikon Z7, TTArtisan 50mm f/0.95, Photo by Z II

ピントピークはとても見やすく、マニュアルフォーカスでもゆっくり動くフラダンスなら合焦は容易です。街灯が点灯する時間帯にISO 100、1/125秒のシャッタースピードで切れるのは驚きです。それにしてもF0.95のボケは滑らかで柔らかく、雑多な背景をすっきりまとめてくれました。


Nikon Z7, TTArtisan 50mm f/0.95, Photo by Z II

強い周辺減光により個性的な50mmとしても魅力的

ここからはフルサイズモードでの撮影です。影が濃く真下に落ちる真夏の正午。四隅の歪みや周辺減光を強く感じる描写になりますが、嫌な感じはなく独特の世界観を演出してくれます。日向のぐるぐるしたようなボケが暑さをより強調しているようですね。

Nikon Z7, TTArtisan 50mm f/0.95, Photo by Z II

F0.95の明るさは暗い店内を撮る際にも威力を発揮します。手前の白くぼやけた物は、カウンターに積まれた皿。シンプルなレンズ構成により描写も前ボケも素直で自然な印象です。

Nikon Z7, TTArtisan 50mm f/0.95, Photo by Z II

遠くにぼやける花火がなんとも幻想的ですね。玉ボケの形など、もはや些事たること・・・ではないでしょうか。開放F0.95なら、ナイトシーンでも手持ちでこのようにしっかり撮ることができます。

Nikon Z7, TTArtisan 50mm f/0.95, Photo by Z II

今年の夏は夜になっても暑かったですね。夜など暗いシーンでの撮影では周辺減光がさほど気にならず、逆にそれを活かして印象的に撮れます。本レンズのフルサイズモードはまさに夜用レンズとして本領発揮するように感じました。ただし、作例のように真っ直ぐな被写体が画面端に入ると多少歪みます。もし気になるようでしたら、あらかじめAPS-Cモードに切り替えて撮るとよいでしょう。

Nikon Z7, TTArtisan 50mm f/0.95, Photo by Z II

F0.95はナイトスナップでもISO感度を上げ過ぎることなく撮影が可能。独特のボケ味で街の点光源を素敵に表現できます。

Nikon Z7, TTArtisan 50mm f/0.95, Photo by Z II


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独特のボケ味がクセになるコンパクトなF0.95

開放F0.95のマニュアルフォーカスレンズと聞くと、重いのでは?とか、合焦が難しいのでは?と思うかもしれません。この開放F値、サイズ、価格のレンズですからね、私にも普通に扱えてビシッと写せるのか半信半疑。ところが使ってみるとピントの山は見やすい上に、程よいトルク感のピントリングは思いの外扱いやすく「銘匠光学」の技術の高さに感心しました。そして気になる写りですが、高いコントラストで色のりもよく、そこへ独特のボケと周辺落ちによりインパクトのある描写を得られます。この振り切った癖の強いボケが持ち味ですからあえてフルサイズモードで、絞りは開放で使用するのが面白いと感じました。とはいえ、どうしても歪みや光量落ちが気になるようでしたら絞って撮ったり、APS-Cモードに切り替えることでほぼ解消します。「TTArtisan 50mm f/0.95C Z」は数ある交換レンズの中でも明るさはトップクラス。そんなF0.95を所有しているだけでも価値がありますし、今お手持ちのレンズとは異なる描写を得ることで表現の幅が広がることでしょう。それがこの価格ですから大変お買い得です。

( 2024.10.04 )

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ニコンZマウントのサードパーティレンズが増えてきましたが、これほど個性的なレンズは珍しいと思います。是非とも曲者レンズとしてお手持ちの一本に加えてみてはいかがでしょう。大変コンパクトなレンズですから鞄の隅っこに忍ばせておくことも容易ですよ。

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Zマウントだけでなく、こちらはソニーEマウント用もご用意してます。

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もちろんフジXマウント用もあります。

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まさかのキヤノンRFマウント用も。

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なんとマイクロフォーサーズ用までも。

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