PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
- 本稿は、写真用フィルターについてより深い理解が得られるよう、その原理や構造を出来る限り易しい言葉で解説することを目的としています。
- 本稿は、マルミ光機株式会社による取材協力・監修のもと、すべてフォトヨドバシ編集部が考案したフィクションです。実在の人物が実名で登場しますが、本人と酷似する言動があったとしても、偶然の一致に過ぎません。
- 「新宿光学綜合研究所 長野分室」は、実在しない架空の団体です。
第6話
カイハツのハナシ
そこには未開の荒野が広がっている?
いやー、CP+もあっという間に終わってしまいましたね(これを書いているのは3月の上旬)。毎年アレが終わるとちょっとした虚脱状態に陥ってしまい、今はただ遠くの空を見上げたりしています。さて、今回はフィルターの開発についてのお話です。ちょっと机の上や、部屋の中を見回してみてください。目に入るものすべてが「開発」というステップを経て、今そこに存在している筈です。「何もないところから生み出す」「今あるものをもっと良くする」それが開発。そう考えると、小さな開発の積み重ねが人類の進化そのものである・・・そんな気すらしてきますね。ああ、自分のロマンチストっぷりに酔いしれます。そんなわけでフィルターの開発がどんなふうに行われているのか、さっそくレッツゴーです。
今月の長野県ネタ
さて、 |
今回も長野県の話から始めるでござる。どうぞよろしくお願いつかまつる。 |
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お願いしまーす。 |
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2号殿は、「健康寿命」という言葉を知っているでござるか。 |
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ただの「寿命」じゃなくて「健康寿命」? はて、知らんなあ。 |
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健康寿命というのは、「病気などで制限されることなく生活できる期間」のこと。ま、言われてみれば読んで字の如く、でござるな。 |
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もう分かっちゃった。それ、長野県が一位なんでしょ、きっと。 |
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さすが、お姐さまは勘が鋭いでござる。男性が81.0歳、女性が84.9歳でともに日本一。 |
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っていうかさ、長野県で生活してみると、それをすごく感じるのよ。とにかくお年寄りがお元気。背筋はシャンとしてるし、すたすた歩くし、会話もしっかりしている。なんならちょっとお洒落だったりもする。みんな若々しいのね。長野県は高齢者の就業率が高いことでも有名らしいけど、それは頷けるなあ。 |
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しかしでござる、大事なのはここからなんでござる。 |
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ナニそれ。早く聞かせなさいよ。 |
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実は長野県、かつては伝統的な食文化による「塩分過多」で脳卒中になる人がとても多く、50年ほど前までは脳疾患による死亡率が全国ワースト一位だったらしいでござる。 |
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ええっ? そうなの? 信じられない。 |
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で、これはなんとかしなければ! と1980年頃に長野県が「県民減塩運動」というのをスタートさせ、食生活の改善に県を挙げて取り組んだのでござる。 |
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具体的にはどういうことを? |
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味噌汁は1日1杯にしましょうとか、ラーメンや蕎麦の汁は半分残しましょうとか、要するに塩分を摂り過ぎない食生活を推進委員が家々を回って指導し、それは今でも続いているらしいでござる。 |
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そうかー、そうだったのかー。長野県のお年寄りがお元気なのは、元々とか、たまたまなんかじゃなくて、健康で明るい未来を願って行動した人たちの思いが、いま実を結んでいるのね。やだ、いい話じゃないの。 |
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拙者も、これからはラーメンのスープを飲み干さないと決めたでござる。 |
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ぜひそうしてちょうだい。健康がいちばんだからね。 |