PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SORI2 - 新宿光學總合研究所

  • 本稿は、写真用フィルターについてより深い理解が得られるよう、その原理や構造を出来る限り易しい言葉で解説することを目的としています。
  • 本稿は、マルミ光機株式会社による取材協力・監修のもと、すべてフォトヨドバシ編集部が考案したフィクションです。実在の人物が実名で登場しますが、本人と酷似する言動があったとしても、偶然の一致に過ぎません。
  • 「新宿光学綜合研究所 長野分室」は、実在しない架空の団体です。

第4話
いかにしてフィルターは作られるのか
これぞ、ハンド・メイド・イン・ジャパン

少しずつではあるものの、フィルターに関する知識が着実に増えつつある4人。ガラス板と枠というシンプルな構造なだけに、知れば知るほど、考えれば考えるほどに、フィルターがどうやって作られているのか気になって仕方がないご様子です。フィルターはどんな所で、どんな設備で、どんな人たちによって日々作られているのでしょうか。今回はいよいよ製造現場へ潜入です。

  1. わりとタメになる導入部
  2. 興味津々、工場の中へ
  3. 削って削って、磨きに磨く
  4. ガラスを洗浄・検査、そして枠に印刷
  5. 組立完了、梱包へ

わりとタメになる導入部

あっぱれ長野県!のお時間です。

3号

そう来たでござるか。では今回は農産物で行ってみるでござる。ワサビ、薬用人参、クルミ、レタス、白菜、セロリ、加工用トマト、アスパラガス、ネクタリン、ブルーベリー、ワイン用ぶどう、ぶなしめじ、えのきだけ、エリンギ、なめこ・・・まだまだあるかもしれないでござるが、これらはぜんぶ長野県が生産量全国一位でござる。

2号

花もあるわよ。カーネーション、トルコ桔梗、アルストロメリア、シクラメンが全国で一位ですよね。

3号

農業大国!
編集部注:ここに挙げた「全国一位」は特定の同一年のデータではありません。年によって順位が変動するものも含まれますが、ま、「概ね」ということで。

うーん、長野県民としては、やっぱりリンゴを挙げたいところではある。

カイハツ北村
2号

でもリンゴは二位ですよ?(一位はもちろん青森県)

いいんですよ、二位でも。リンゴの生産量が青森に次いで断トツかつ不動の二位を保っていることは、長野県民のプライドと言ってもいいかもしれません。

カイハツ北村
3号

はあ、そういうもんでござるか。

特に、この研究所がある伊那谷一帯はリンゴ生産が盛んで、リンゴ栽培の南限とも言われているんです。

カイハツ北村
2号

先人の方々が大変な苦労をして、現在の長野のリンゴがあるんですね。ああ、なんだかおいしいリンゴが食べたくなっちゃった。

PHOTO YODOBASHI

では話を本題に移しますよ。今日はいよいよ工場見学です。

藤原室長

製造工程を案内してくれる人を呼んである。こちらは春日さん。春日さんはフィルター製造のすべてを知り尽くしているから、分からないことはなんでも聞いちゃって。

オヤカタ関

製造課の春日皆和(カスガトモカズ)です。今日はよろしくお願いします。

セイゾウ春日
1号2号3号4号

こちらこそ、よろしくお願いしまーす!

みなさんは前回、フィルターの構造について学ばれたそうですね。

セイゾウ春日
4号

もうバッチリですよ! で、どこから工場へ入ればいいんですか? このドアですか? あ、給湯室だ。

これこれ。落ち着きなさい。って前回も同じこと言ったような。

オヤカタ関

このくだり要る? 春日さん、構わず行っちゃってください。

カイハツ北村