PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
風景写真の撮影場所、どうやって探してる?
Vol.3 - Text by Z II
雑誌の情報を元にして臨機応変にロケ場所を決める
風景を撮る際に最初に考えるのは季節と天候です。今の時期ならどこがいいとか次の季節にはあそこへ行こうとか前もって情報を知っているかいないかでロケに出る最初の一歩に差が出てしまいます。私が風景写真を撮る際に場所探しとしてよく利用するのは雑誌の散歩の達人です。散歩の達人というのは首都圏をターゲットにしたタウン誌で、人気のレストランから観光スポットなどが紹介されています。その中でも私が目を光らせるのはページの後の方にある「祭り&イベントカレンダー」というコーナーです。ここには東京、神奈川、千葉、埼玉で行われる直近約1ヶ月先のお祭りやイベントが日にちごとに分けて載っていて、どこそこの紅葉が見ごろだとか、雲海が出やすい場所や時期の情報などを知るのに重宝しています。また天候によって行き先や狙う被写体を決める際にも有効で、晴れたら海の方へ行こうとか、雨ならその時期に咲く花の種類や場所、例えば紫陽花まつりなどの情報を見て行き先を決めることができます。またロケ先では雑誌の情報だけではなく便利なスマフォアプリも使っています。その名も「日の出日の入り」。そのままなのですが日の出と日の入りの時間と方角を場所ごとに地図で正確に示してくれるアプリで、夕陽や朝陽を効果的に写真に入れたい際には便利ですので是非ともおすすめです。
大自然ではなくても街の風景という意味ではお祭りは日本文化の風景といってもよいと思います。神社やお寺で開催される大小様々なお祭りも同雑誌の祭り&イベントカレンダーに載っているのでよく活用しています。まだ見たことのないお祭りを撮りに行ってみたり、有名なお祭りの見所を前もって調べて撮りに行けるので重宝します。
若い頃は雑誌が情報の発信元だったせいか潜在意識の中に、調べるなら紙をめくれという動作が染み付いているのかもしれませんね。破れたり汚れたり重かったりしますが、見返すことの楽しさや汚れていることで愛着が湧いたりなど雑誌は雑誌なりの良さがあります。風景を撮るならまず情報を集めること。その情報源を何にするか?自分にあった情報の収集法を見つけて臨機応変にロケ場所を探していけたらよいのかなと思います。
( 2020.06.16 )
記事の一覧
- Vol.1 - Text by NB
地図と想像力で場所探し。敢えて非効率、不確実を楽しむ。 - Vol.2 - Text by Rica
映像を見て気になった風景を実際に観に行く。 - Vol.3 - Text by Z II
雑誌の情報を元にして臨機応変にロケ場所を決める - Vol.4 - Text by TAK
目指すは人のいないところ。地図と本で探す。 - Vol.5 - Text by TA
まだ見ぬ景色との出会いを期待して、ひたすらに彷徨う - Vol.6 - Text by Serow
バイク乗りなら知っている地図がある。 - Vol.7 - Text by KIMURAX
いつもの見慣れた風景だからこそ、気づくことのできる表情の変化がある。 - Vol.8 - Text by A.Inden
どう撮るかを考えながら、常日頃から足を使いつつネットも活用 - Vol.9 - Text by K
自家製シムシティから始まったウロチョロ癖 - Vol.10 - Text by Naz
ロケハンで得たものは写真人生の大きな財産 〜 自分だけの撮影スポットを探して
個人的にはペーパーがお勧めですが、電子書籍もございます。
山歩きは風景探しの宝庫。空気はおいしく足腰も鍛えられて一石三鳥。