PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
LEICA SOFORT 2 / SHOOTING REPORT
ライカからハイブリッドインスタントカメラ、ゾフォート2が登場しました。初代ゾフォートはインスタントカメラですが、インスタントカメラにデジタル的な要素を融合させたカメラが今回ご紹介するゾフォート2になります。ハイブリッドになってどのようなことができるようになったのか順を追って見ていきましょう。まず全撮影画像の保存が可能になりました（内蔵メモリーの他、外部記録メディアmicroSDHC/SDに対応）。ベストショットを選んでプリントできるようになったのは勿論のこと、プリントするタイミングに制約がなくなりました。続いてスマートフォンやタブレットとのリモート接続が可能に。ライカの専用アプリ「Leica FOTOS」をモバイル端末にダウンロードする必要がありますが、アプリからのリモート撮影や、ゾフォート2以外のカメラで撮影した画像であっても「Leica FOTOS」のギャラリーに読み込みさえすればゾフォート2でプリントができるようになっています。外観はライカらしい洗練されたフォルムで、レッド／ホワイト／ブラックの3色展開。レンズ部にはLeicaのマークが水平位置で固定されるマグネット式レンズキャップが付属します。寸法は約123×87×44mm、重量は約320gと持ち運びしやすいサイズ感。充電はUSB（Type-C）給電と、こちらも携行を考えると嬉しい仕様です。シャッターボタンはカメラ上面と前面に配備。セルフィーミラーも前面に配置されており、セルフ撮影にも対応しています。
( Photography & Text : TA )
撮る
ハイブリッドインスタントカメラと言われてもしっくりこないかもしれませんが、要はプリンター機能のついたデジタルカメラとお考えいただければ。まずはどんな写真が撮れるのかご覧ください。撮像素子は1/5インチの490万画素CMOSセンサー。レンズはフルサイズ換算で約28mm相当となる「LEICA SUMMAR f2/2.4」を搭載しています（AFのみ、顔認識機能あり）。記録形式はJPGとなります。撮影レンズ周りにレンズエフェクト、カメラ上面にフィルムエフェクトの設定ダイヤルを装備。ビネットやソフトフォーカス、二重露光など10種類のレンズエフェクトと、モノクロームなど10種類のフィルムエフェクトが用意されています。
こちらはレンズエフェクト：ビネット／フィルムエフェクト：ノーマルで撮影。ライカらしい直感的な操作性は相変わらず心地よく、エフェクトダイヤルをぐりぐり回してしまいました。背面モニターで写りを確認しながらエフェクトを組み合わせていくのはなかなか新鮮で、しかもプリントを前提としたようなどこか郷愁を誘うような写りでちょっと嬉しくなりました。
こちらはノーマル／ノーマル。
ビネット／ノーマル。
ソフトフォーカス／ノーマル。
ビネット／モノクローム。
ホワイトバランスや露出（±2EV、1/3EVステップ）を追い込むこともできます。その他にもマクロ撮影やセルフタイマー、内蔵フラッシュといった機能が搭載されています。デジタルズームも備わっており、こちらはステータスバーで10段階の調整が可能。撮影データは専用アプリ「Leica FOTOS」にて、すばやくモバイル端末に転送することができるほか、カードリーダーやUSBケーブルを使用して転送することも可能です。機能面からみても、コンパクトなデジタルカメラとして面白い使い方ができそうですね。
プリントする
ゾフォート2で撮影した画像はもちろん、スマートフォンカメラや他のデジタルカメラで撮影した画像も「Leica FOTOS」のギャラリーに読み込んでゾフォート2でプリントすることができます。「Leica FOTOS」に対応しているデジタルライカユーザーであれば、撮影した画像をその場で「Leica FOTOS」に転送して、ゾフォート2でプリントするといったことも可能です。M型ライカやSL、Qシリーズなどをインスタントカメラ的に扱えるとは、なんて贅沢な話でしょう。
こちらはゾフォート2で撮影してプリントした写真たち。プリント解像度は1,600×600画素、アプリからの印刷時は800×600画素になります。ゾフォート用のフィルムは、ライカから出ている「ウォームホワイト」「ネオゴールド」の他に、富士フイルムのINSTAX mini、いわゆるチェキフィルムとの互換性もあります。写真右上、右中、右下はモノクロフィルムを使用。写真中段の右から2番目の写真は、モノクロモードで撮影して通常のカラーフィルムでプリントと、ここでもまた、いろんな組み合わせが楽しめます。
ゾフォート2でプリントした写真は、フレーム付きデジタルデータとして端末に保存することができます。単にフレームが付くだけでなく、ライカの赤バッジと「LEICA SOFORT 2 」の刻印が刻まれるのが嬉しいですね。撮影日時を入れることもできます。
こちらはゾフォート2で撮影してプリントした写真のフレーム付きデジタルデータ。プリントをシェアするのはもちろん、デジタルデータをSNSにアップしたり、ユーザー同士であればデータをやりとりしてプリントは各自にお任せなんて使い方も。
後から写真の「焼き増し」がいくらでもできるようになったのも、ハイブリッドになったゾフォート2ならではの魅力です。個人で楽しむのはもちろん、旅の記録や家族の記録など、思い出を個別のスケッチブックに貼り付けてプレゼントしても喜んでもらえそうですね。ライカからも、プリントの保存・収納・ディスプレイを楽しむ数々の専用アイテムが用意されています。以前、フォトヨドバシの特集記事「写真整理の通信簿」でインスタントフィルムの収納方法をご紹介してます。よろしければこちらもご覧ください。
2代目ゾフォートは、とにかくフレキシブル
インスタントカメラとして、デジタルカメラとして、プリンターとして、使い道は多岐に渡ります。いろんなシーンやシチュエーションを想像してみるのですが、とにかく手にした人々の笑顔しか想像できないカメラ、それがゾフォート2です。写真を選ぶ時間も、プリントする時間も楽しいひとときでしょう。たとえ仲間内で撮った写真が失敗作だったとしても、それはそれで楽しそうです。多人数でいるときは最良のコミュニケーションツールになり、一人の時はまた違った楽しみ方を提供してくれます。まだお持ちでない方はぜひ。
( 2024.01.12 )
クールなブラック。
可愛いホワイト。
ライカの赤バッジを思わせるレッド。何色にしようか悩ましいですね・・・。
温かみを感じるフレーム色を持つゾフォート用フィルム。ライカの画によく合います。
モノクロで撮影した写真は、このゴールドフレームが似合いそう。
10枚入りのフィルムパックが2パック入っています（計20枚）。プリントをよくする方にはこちらの20枚入りがおすすめです。
プリントアウトした写真に、「ライカ」のマーカーでメッセージや撮影日付を書き込みたい気もします。このメタルボックスも欲しい気がします。
プリント写真を収納するメタルボックスもございます。
こんなフォトフレーム（マグネット）が冷蔵庫についていたら、普通の冷蔵庫でも見栄えが良くなりそう。ライカってすごい。3個入っています。
ウッド調も良いですね。