PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
SONY SELP18200 E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
動画撮影にも対応したソニー純正・Eマウントの高倍率・標準ズームレンズ「E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS」をご紹介します。APS-Cサイズ用の本レンズは、35mm版フルサイズに換算すると27-300mm相当の画角になる大変使い勝手の良い一本です。同社のラインアップにある「E18-200mm F3.5-6.3 OSS」とレンズ構成は同じようですが、品名に"PZ"が付いた本レンズは電動ズーム機能を搭載し、動画撮影で必須となる滑らかなズーミングを可能としています。ズームの速度は6段階。カメラを構えたときに左手親指が届く箇所に配置されたスイッチとレバーとの組み合わせで変更します。もちろん動画撮影ばかりでなく写真の撮影にも利用できますし、ズームリングによる手動ズームへの切り替えも可能です。高倍率ズームとは思えないしっかりとした写りは、もうご存知の方も多いでしょう。ともあれ本レビューでじっくりとご確認ください。
( Photography : T.Nakanishi / Text : 4beats )
ピラミッド状に斜めに組み上げられたガラスの壁面。入り組んだフレームの影が地面にも投影され、独特な空間が現れる場所です。建物が大きすぎてワイド端で狙っても全てが入りきりませんので、ここは人物を中心にした日の丸構図にしてみました。四隅までバッチリ、という描写にはなりませんでしたが撮影時や現像時に収差補正を加えておけば気にならないレベルに収まります。
こちらはテレ端のカット。300mm相当の画角ともなるとボケも切り取り方もいろいろ楽しめます。開放での撮影ですが、ピント面のシャープさもなかなかのもの。実は一つ前の写真と被写体は同じです。自分の足とズームを使うことでまったく別の写真になりました。ズームレンジが広いとこんな楽しみ方もできるのですね。
被写体まで距離があってもこの通り、肉眼で見るよりも生々しく感じます。ガラスの透過と反射の描き方や、壁面のわずかな凹凸をなぞるように捉えている様が見事です。
近距離での撮影にも力を発揮します。このリアルな描写、質感の再現。高倍率ズームレンズで撮ったと言っても、信じてもらえないかもしれませんね。
コントラストの高いシチュエーションです。ハイライトからシャドウまでトーンがしっかりと残っていて頼もしい限り。窓の外は飛び気味に、天井は暗く潰れ気味に見えますが、現像ソフトなどでチェックをしてみるときちんと情報が残っておりますのでご安心を。
最短撮影距離は広角側で0.3m、望遠側で0.5m。ピント面のシャープさは先ほども申し上げた通りですが、その前後のボケ方がとても柔らかで印象的です。光学式手ぶれ補正機能も搭載しているので、こういった手ぶれしやすいシーンでも心強いですよね。
ご覧頂いた通り、総じて良好な写りを見せてくれました。昨今の"高倍率ズーム"は描写力の高いものが多いですが、本レンズも例外ではありません。そしてレビューでは写真撮影用のレンズとしてのご紹介に留まりましたが、本レンズの特長は何と言っても動画対応の機能にあります。動画撮影には必須となる定速でスムーズな電動ズームは、使い勝手も含めて大変優秀なもの。さらにはレンズ内モーターによるオートフォーカスや絞りの駆動も、たいへん静かで滑らか。内蔵の光学式手ぶれ補正は通常の撮影は元より、ワイド端での歩きながらの撮影などに効果を発揮する「アクティブモード」の恩恵も受けられるという優れもの。これだけの機能が搭載されていれば、安心して動画撮影に臨めますよね。写真にも、動画にも。多彩な表現が可能になる頼れる一本です。
( 2016.02.05 )
AF一眼レフの黎明期のレンズを彷彿とさせる下にせり出したルックスですが、実はとっても手に馴染むんです。
レンズクロスもパッケージされた至れり尽くせりな保護フィルターです。
αのボディは既にお持ちでしょうから、Eマウントを搭載したビデオカメラもご一緒にいかがでしょう?