PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
標準。開放F1.2。ファインダーを覗けばそこにはドラマがあります。オリンパスからマイクロフォーサーズ用PROシリーズに35mm判換算50mm相当となる25mm F1.2という大口径が登場しました。大口径レンズの定番であるF1.4に対して0.5段明るいというだけで、もう大きく期待してしまうのは私だけではないはずです。レンズ構成は14群19枚と標準レンズとしては非常に多くのレンズを使用しています。さらに、スーパーEDレンズを1枚、EDレンズを2枚、E-HRレンズにHRレンズ、非球面レンズなど、特殊レンズをたっぷりと採用。各収差を抑え、ボケの美しさを徹底して追求した大変贅沢な仕様です。大口径レンズでは、わずかなF値でも明るくするためにはさまざまな課題が生まれます。その中で絞り開放から高い解像力と美しいボケ味を望もうとすれば自ずと贅沢三昧な構成となりますね。もちろんPROレンズですから防塵・防滴で、まさにオリンパス渾身の一本ではないでしょうか。どんな描写をするのか楽しみでなりませんね。とにかく前置きより作例を見て行きましょう。せっかくの大口径ですからドッカーンと開放F1.2のオンパレードです。
( Photography & Text : T.Takahashi )
一枚目の風景を絡めたシーンからテーブルショットまですべて開放F1.2で撮影です。いかがでしょうか。開放ながら質感表現も素晴らしくピント面はものすごい解像力です。また柔らかく美しいボケ味。見事としか言いようがありません。奥のボケ、手前のボケともにクセが無くとろけるようです。中でも二枚目のランプの金属の質感がいいですね。解像感たっぷりですがキレッキレの画ではありません。自然でやさしい描写で好感が持てます。
続いて当レンズの特徴でもある近接撮影を見てみましょう。レンズ先端から19.5cmという大胆な寄りが可能で、被写体にグイグイ寄って行けます。いや〜、これ以上寄りたいなんて衝動にかられることはありません。もう被写体にぶつかりそうなくらいです(笑)。そして、驚くのはその描写。これだけ寄っての開放ですと解像力も低下して収差など気になるところも出てくるでしょう。しかし、そういった心配は皆無です。プリンの瑞々しさ、犬の輝く瞳に柔らかい毛並みなど、どれをとっても非の打ち所がありません。
開放での解像度のすばらしさにすっかり絞ることを忘れていました。お約束程度のカットですが、絞ったシーンを…。これまた見事なまでの解像感です。開放での写りの良さを見れば、絞って悪いわけがありません。特にタイプライターの俯瞰での寄りのショットは、マイクロフォーサーズというセンサーサイズの恩恵もあり、わずかに絞っただけですが被写界深度を稼ぐことが出来、隅々まで切れ味抜群の画となっています。
そして大口径を生かせるシーンとして暗い店内やナイトショットです。夜のカフェのカットではF1.2の開放でシャッタースピードは1/60を保ちながらISOはなんと250という低感度です。高感度ノイズを気にする以前に高感度を必要としません(笑)。いやはや素晴らしい。
標準大口径、その最上級の一本です
魅惑の標準F1.2。撮影しながら次々撮り進めたくなるレンズです。そしてパソコンにデータを落として開いてみて、その画の良さに舌を巻きました。開放からの見事な解像力にボケの柔らかさ。その中で絵的な味わいもあるのです。ただよく写るだけのレンズではありません。しっかり表現力もあり、このレンズ一本でずっと撮りたくなる魅力を持っています。もちろん写りだけではなく、オリンパスPROシリーズの上質な質感に、素早いAF。さらにクラッチ機構でマニュアルフォーカスにも瞬時に切り替えることも出来、操作性も申し分ありません。そしてなんと言ってもこのコンパクトさ。いや〜マイクロフォーサーズユーザーにとって最上級標準レンズの登場ではないでしょうか。もちろん決して安い買い物ではありませんが、このF1.2という特別な世界観は他で味わえるものではありません。きっと手にした人の期待に応えてくれるレンズです。ぜひあなたの素晴らしい作品に生かしてください。
( 2016.12.06 )
美しいボケを追求し、クリアな描写を堪能できる、PROレンズの標準単焦点レンズの登場です。これだけの描写力ですから、ぜひ開放での撮影を堪能して下さい。
大きな前玉ですからぜひ保護フィルターを。オリンパス純正ならゼロコーティングクオリティ。反射によるフレア、ゴーストもしっかり抑え、レンズを保護します。