PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Nikon AF-S NIKKOR 400mm f/2.8E FL ED VR
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
ヨンニッパといえばスポーツ撮影や野鳥撮影の定番レンズ。プロフェッショナルからも信頼を寄せられていたAF-S NIKKOR 400mm f/2.8G ED VRがリニューアルしました。鏡筒にはマグネシウム合金製のパーツを使用し、光学系には蛍石レンズを用いたことで、重量はなんと約820gも軽くなったとのこと。手ブレ補正効果は4段分。VR(手ブレ補正)モードは「ノーマル」に加え、動きの激しい被写体の撮影に対応する「スポーツ」が選択できるようになりました。焦点距離からすれば三脚もしくは一脚の使用が基本になるかとは思いますが、手持ちでの撮影も安心して臨めるスペックへと高められています。AFは俊敏に迷うことなく被写体をキャッチ。ボケからすっと立ち上がるキレのある描写は、大変気持ちのよいものです。いっそのこと思いっきり振り回しながら撮ってみるのもいいでしょうね。予想だにしなかったカットをモノにできるかもしれませんよ。さあ、贅沢に遊んでいきしょう。
( Photography : Z II / Text : KIMURAX )
絞り開放から波しぶきの一粒一粒までしっかりと捉えており、ぞくっとするほどの立体感。これが400mmの圧縮効果です。実に線の細い描写をみせてくれるものです。
色乗りもいいですね。自然なボケからすっと浮かび上がる被写体。すぐにでも飛び出してきそうな臨場感があります。
F4でもまだまだ被写界深度が浅いです。一所懸命な姿は、いい絵になりますね。
大きなボケでほとんど色と化した背景は、被写体を完全に分離。何気ないシーンなのですが、緻密な描き込みも手伝って印象的なカットへと仕上げられています。
手ブレ補正の効果は強力です。ずっしりとくるレンズですが、日常的なスナップ撮影にもぜひ連れ出してみてください。絞り開放からこれだけのキレをみせてくれるのですから痛快そのものです。
大変素直な線を描いてくれます。解像感は申し分なしです。
光が徐々に色を変えながら、辺り一面の景色を染めていきます。小さな蟹でも取っているのでしょうか。もう少し絞れば周辺落ちは解消しますが、この小さな存在をそっと包み込むような"囲み"があった方が、個人的にはなんとも言えずしっくりくると思うのです。情感がぐっと増すとてでも言いましょうか。被写体のディテールまで容赦なく切り取る描写力に加え、こういった味わいまでも表現できるレンズを手にしたいものです。
( 2015.01.06 )
マグネシウム製の鏡胴と蛍石を2枚採用することで大幅な軽量化を果たした最新で最良のヨンニッパ。一生のうち何本も買えるレンズではありません。だからこそ、最高の1本を。
こちらは400mm F2.8と同時に登場した1.4倍のテレコンバーター。560mm相当でも開放はF4です。