Canon EF-S18-200mm F3.5-5.6 IS

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

APS-Cボディとのセット販売もされており、学校の行事などでよく目にするズームレンズです。11倍という高倍率を考えれば非常によく写るといった印象。手ぶれ補正機構も搭載しており、接写も可能です。これ1本さえ付けておけば大抵のシーンを切り取ることができます。もちろん他のレンズと比較してしまえば多少の粗はありますが、何せフルサイズ換算で28-320mm相当の画角を行き来できるのですから、多くを望むのは少々欲張りすぎかと。これだけの機動性があり、画質も安定しているので大変頼もしい存在です。

( Photography : M.Ito / Text : KIMURAX )

ひとつひとつにいい表情が書き込まれていましたが、テレ端開放でボケ味を添えてみました。若干芯を感じさせるボケ味ですが、ピント面での描写をキリリと浮かび上がらせてくれます。

炎天下の中での仕事はからだに堪えますよね。木陰に入っただけで微かに涼しい風が吹いたように感じるから不思議です。コントラストの強い部分では若干の色収差が見られますが、汗のにじんだ腕の様子までしっかりと表現しています。

テレ端にて高コントラストなシーンを切り取ってみましたが、明暗共によくねばっています。開放から十分使っていけそうなシャープさが感じられます。

高倍率ズームが故にワイド端ではそれなりに歪曲が出ますが、さほど気にはなりませんね、個人的には。揺れる水面の反射光がコチコチで無機質な高架に、ちょっと柔らかな表情を与えているようです。何気なくこんなシーンに出会ったときでも、すかさず構えて切り取ることができるのがなによりです。