PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Canon EF70-200mm F2.8L IS II USM
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
5枚のUDレンズと、蛍石レンズを1枚使用した19群23枚構成というなんとも贅沢な、これぞキヤノンのLレンズといった光学系。開放F値は2.8通しで、手ぶれ補正機構を搭載し、防塵・防滴仕様とは、まさに怖いものなしのズームレンズです。シャープな像を結びながらも、ボケ味はなだらかで、上がりは申し分なし。ワイド端70mmで標準っぽいフレーミングから、テレ側でのギュッと圧縮したカットまでこれ1本でこなせてしまいます。それなりに重量もありますから移動中はずっしりときますが、気持ちのいい描写を見せてくれるためか撮影中は気にならないから不思議なものです。
( Photography : A.Inden / Text : KIMURAX )
テレ端200mmにて。ピント面はもう1~2段絞ってもよさそうでしたが、開放して背景をたっぷりとぼかしてみました。盛りの過ぎた花びらの描写には、ディテールよりも佇まいを重視した描写が実によくはまっています。
同じくテレ端で、切り取り感の強いスナップ撮影。ふと目に留まったシーンを即座に引き寄せられるのは気持ちのいいもの。しかも開放値が明るいので、AFがスパッと決まります。すでに太陽は沈みかけていたので、露出を切り詰めるのは少々躊躇しましたがバリエーションで押さえておいたカット。開放からしっかりと解像していないとここまでは描き込めませんよね。
いつもの見慣れた被写体でも、切り取り方次第で画にできるのが望遠ズームの面白さです。ワイド端ですが絞り開放なら、ボケ味を添えることもできます。
半段しか絞っていませんが実に細やかな描写をしてくれます。ボケ味が硬いとうるさくなりそうな被写体ですが、自然な風合いです。
キヤノンのカメラをお使いなら、一度は手にしたいレンズですよね。清水の舞台から飛び降りても、買ってよかったと心底思えるその写りをご堪能ください。
1.4倍のエクステンダーで280mm F4も手に入ります。こちらもしっかり防塵・防滴です。