Canon EF100mm F2.8 マクロ USM

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

100mmマクロは、手ブレ補正機構「IS」が搭載され、その描写も素晴らしいものがあります。しかし、従来型の本レンズも決して見劣りしない銘玉と称するに相応しい1本であり、リーズナブルなのが嬉しいところ。そして、この新旧2本が同時にラインアップされることがありがたいですよね。開放から、解像力・ボケ味ともに大変素晴らしいレンズです。マクロレンズとしての用途はもとより、キレのよい中望遠として焦点距離なりの用途でも勿論OK。被写体までの距離10-20m、開放で撮影すれば、シャープな画で被写体の輪郭をキッチリ捉え、思ったよりも大きなボケ、そしてなだらかで美しいボケ味が被写体を浮き彫りにしてくれるでしょう。高感度を躊躇無く選択できる昨今のデジタルカメラなら、手ブレ補正無しのこのレンズを手に入れて、浮いた分をその他のレンズに回すこともできますね。使いでに富む1本ですから、持っておくと何かと重宝します。

( Photography : S.Zets / Text : K )

ピントピークから、なだらかに、そして柔らかいボケ味。子供のしっとりした手の感触が伝わってきます。100mmとなると、いくら赤ちゃんでも全身をフレームするには長すぎる。しかし、こんなカットも佳いものです。この子が物心つく頃、子を想う愛おしい気持ちを、このカットでくんでくれたら、親としての幸せをそこで噛み締めたりするのかもしれませんね。

ウェットでいて、軽くもなく、重くもない、実に気品のあるボケ味。シャープだけれど硬くはないピントピーク。ファインダーを覗いてる時点で幸せになれる描写ですよね。

中望遠として、こんな使い方も。このあたりの焦点距離は、フレームに刻も写る気がします。距離にしたら１０～１５ｍあたりでしょうか。結構面白い距離で、ハマると楽しいのです。描写が緩いとこんなアプローチはできません。