PHOTO YODOBASHI

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Canon EOS R10, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

シグマのAPS-Cフォーマット向けの大口径中望遠レンズ「SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary」にキヤノンRFマウント用が加わりました。RFマウントでは35mm判換算89.6mm相当になります。開放からシャープな描写と美しいボケ味が人気の本レンズは、多くのマウントに対応しているロングセラーモデル。軸状色収差を良好に補正するSLDガラスを含む6群10枚のレンズ構成で、ヌケのいい画質を実現。また9枚羽根の円形絞りを採用し絞っても円形のボケが維持できます。AFはステッピングモーターの採用により静かで自然な動きを可能にし、動画撮影にも配慮されているとのこと。高性能で使いやすい機能が全長57.5mm、質量290gとコンパクトなサイズに搭載されている本レンズ。その使用感と写り、特にボケ味を中心に確認してきました。

( Photography & Text : A.Inden )

Canon EOS R10, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

開放値F1.4での解像感とボケ味です。縦位置にするとちょうど全身が入る距離での撮影です。開放から高い解像力でブロンドの髪1本1本が緻密に描かれています。後ボケは柔らかく自然で、ピントピークの被写体を背景から浮かび上がらせています。

Canon EOS R10, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

開放からシャープですね。画面中央付近の「¥」マークの横に書かれた「チケット」の文字もしっかりと読めます。各種収差もカメラ内補正と連携し良好に抑えられているようで、画面周辺まで曖昧さのない描写です。ボディ・レンズ共に手ぶれ補正機構は搭載されていませんが、このコンパクトな機材は手にピッタリとなじみ、ほぼ手ぶれを気にせずに撮影できました。

Canon EOS R10, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

ウインドウに写り込んだイルミネーションが綺麗な玉ボケになっています。APS-Cサイズとはいえこの焦点距離、開放値であれば、綺麗なボケを活かした写真も自由自在ですね。

Canon EOS R10, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

この柔らかい雰囲気はこのレンズならでは。


Canon EOS R10, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

太陽が隠れてから数十分のチャンス「マジックアワー」。この時間帯の光は少しコントラストのある絶妙なトーンを見せてくれます。豊かな階調がその繊細な光をうまく捉え、被写体を背景からスッと浮き立たせています。服の皺の様子まで感じられる立体感も素晴らしいですね。カメラ内補正をONにすると開放から周辺減光はほぼみられません。

Canon EOS R10, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

画面の隅に強い光源を持ってくるとコントラストの低い描写になりがちですが、スーパーマルチレイヤーコートの採用により、フレア、ゴーストの発生が抑えられ、ヌケの良い描写とクリアな色を実現しています。

Canon EOS R10, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

最短撮影距離50cmで撮影。クローズアップ撮影時は若干収差を残しているのか、描写が柔らかく感じます。階調もなだらかで、透明感すら感じられる写りにゾクっときました。

Canon EOS R10, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

3段半絞って撮影。開放でも十分シャープですが、絞ることで画面全体が引き締まってきます。

Canon EOS R10, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden


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美しいボケが際立つリーズナブルな大口径

コンパクトな中望遠で、ここまで豊かなボケが得られるのかと驚きました。作例をご覧いただいた通り、撮影条件が違ってもボケ味の柔らかさと自然さは変わらず、なんとも言えない美しさではないですか。魅力的なボケに加え、画面全体の解像感の高さ、ヌケの良さ、豊かなトーンもArtラインに匹敵する高画質と言えるのではないでしょうか。小型ながら素晴らしい描写を持つ本レンズを使い込むうちに、あえてAPS-Cでコンパクトなシステムを組むという選択肢に現実味が出てきたのではと感じました。またリーズナブルな価格もそれを後押ししてくれます。同じような焦点距離、開放値であればフルサイズと比べてほぼ3分の1の価格。なんと財布に優しいではありませんか。最初に手にいれる大口径単焦点に最適なのはもちろんのこと、そろそろ機材をコンパクトにしたいと考えているベテランの方々にも、お勧めできる一本です。

シグマのContemporaryラインには開放値F1.4シリーズが16mm、23mm、30mm、56mm(本レンズ)と4本ラインアップされています。もちろん全てRFマウントに対応しています。こちらも併せていかがでしょうか。

( 2025.01.31 )

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35mm判換算89.6mm相当はAPS-C F1.4シリーズで一番の長玉。大きなボケとキレのいい描写を併せ持つ、ポートレイトにおすすめの1本。

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ちょうど標準レンズに位置するのが、35mm判換算48mm相当のこのレンズ。自然な描写が魅力です。

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35mm判換算36.8mm相当は、もう一つの標準レンズ候補。ほんの少し広い画角がストリートスナップに威力を発揮します。

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ボケ味が楽しめる超広角は、35mm判換算25.6mm相当のこの一本。

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