PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
SONY SAL50M28 50mm F2.8 Macro vol.1 vol.2
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
フルサイズ用ながら、大変コンパクトな標準マクロレンズです。最短撮影距離は20cmにして、取り回しのよい大きさと重さは非常に有利。その小さなサイズにダブルフローティング方式を組み込み、優れたコントラストと色乗り、解像力を備えています。マクロならではのボケ味は大変美しく、ついつい開放したくなります。若干、周辺光量が落ちる傾向ですが、もし気になるようでしたら絞り込めば解消するレベル。寄ってよし引いてもよしと、スナップ撮影から風景撮影までやってのけてしまう本レンズ。ズームで揃えた機材に単焦点を加えてみたい人や、接写の手始めにと考えている人ならお勧めです。標準の代表、50mmF1.4より僅かに値は張りますが、その差額分いやお釣がくるだけの価値は十分あります。
( Photography : A.Inden / Text : KIMURAX )
非常にシャープなマクロレンズの描写は、標準レンズとしても是非活用したいところ。どうですかこの立体感。面白いほどによく切れます。ただ、人物撮影で近いと、肌の質感から毛穴までつぶさに捉えてしまうので、ある程度の間合いを取る必要があります。
花などのように最短撮影距離までがぶり寄りというわけにはいきませんが、背景次第ではそれを活かしたマクロ撮影もいいですね。ボケ味は申し分なしです。絞り開放ではそれなりに周辺光量落ちはありますが、主要被写体をさりげなく引き立てながら、画全体の雰囲気にコクのような味わいを添えています。
絞り込むと、マクロのシャープさが画面の隅々にまで行き渡ります。風化したコンクリートから露出してきた玉砂利までしっかり解像しており、立体感たっぷり。そして日焼けした腕のグラデーション、時計の時間まで読めてしまいそうです。
寄ってよし、引いてもよし。遠景での撮影もそつなくこなす50mmマクロは揃えておいて損のない1本ですね。
一本は持っておきたい、標準、単焦点。しかもマクロです。
近接時に接触はしないでしょうけど、とりあえず保護しましょう。