SIGMA 24-70mm F2.8 IF EX DG HSM

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

各社のラインナップに必ずといっていいほど登場する、フルサイズ用の標準ズームレンズ。F2.8というスペックからは、それなりのボリューム感が予想されますが、たいへん軽量かつコンパクトに仕立てられています。描写は、開放から十分な画質が得られ、1～2段絞れば安心して使えるシャープな像に。コントラストも程よく、色乗りもしっかりとしています。純正の同焦点域レンズに比べ、その半分程度の予算で賄えるというありがたさ。キットズームからの大幅なステップアップが期待できるうえに、普段使いにも重宝すること請け合いです。

( Photography : A.Inden / Text : KIMURAX )

明暗差があるシーンでも飛びすぎず、潰れすぎず、しっかり粘っているという印象。床を流れる波形もリアルに描ききっています。

ローキーによる引き締め効果も手伝っていますが、テレ端、絞り開放から画面中央では十分なシャープさがあります。距離によっては二線ボケが出ることもありますので、そこさえ気をつければご覧の通り。若干クセのあるボケ味ではありますが、そこに違和感を感じるどころかむしろ被写体との一体感があります。つまり画全体として自然に仕上がっているという印象。被写体選びと構図次第で、このレンズでしか描けないものがきっとあるはずです。

テレ端は絞って使っていくというのを前提にすれば、実用性は十分あります。

標準の画角となる50ｍｍで開放してみました。絞り開放から画面中央ではきりっとシャープな像を結んでいます。周辺落ちはありますが、切り取り方を工夫すれば穏やかな印象になりますし、もし気になるようであればPCでの補正も十分対応できるレベルです。