PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
HD PENTAX-DA 15mmF4ED AL Limited
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
Kマウント対応のsmc DA Limitedシリーズがリニューアルして、HD DA Limitedになりました。その名前からもわかるように、HDコーティングが施されたことで反射が少なくなり透過率が高められたとのこと。耐逆光性能に磨きがかけられています。また円形絞りも採用されました。基本的なレンズ構成や、外形サイズに変更はありませんが、重さは212gから189gへと軽量化が図られています。その差たったの23gですが、これだけコンパクトな精密機器でのダイエットはそうそう簡単なことではないでしょう。絞り開放では中央画質に比べ周辺は及ばないものの、こちらは超広角レンズ。風景撮影がメインとなるでしょうから、絞ることが多いでしょう。1~2段絞れば画面全体に解像感が行き渡るので心配はご無用。この携帯性を活かして、いつもポケットに忍ばせておきたいものです。
( Photography : Z II / Text : KIMURAX )
まずは絞った画から、F8です。大変気持ちのよいキリッとシャープな像を結んでいます。広角ならではの迫力あるパースペクティブ表現はさすがです。
開放はF4と控えめながら、そこは単焦点レンズ。ヌケのよさも手伝ってか明暗バランスよく描き込んでいます。やはりHDコーティングが効いているのでしょう。シャドー部の粘りも見事です。
高コントラストなシーンですが、左側の木陰を見ても階調もしっかりとキープされています。見たままの雰囲気そのものですが、とにかくクリアな仕上がりに感心させられます。じっくり見ていけば歪曲もありますが、焦点距離からすればいたって軽微。焦点距離からすれば、かなりよく抑えられていると思います。
もっと近づきたくなるところですが、微笑ましいやり取りを優しく見守るように切り取れるのが広角レンズのいい所ではないでしょうか。
太陽をもろには入れていませんが、フレアも出ていませんね。開放での周辺部の柔らかな描写は、広角レンズらしさともいえるでしょう。かといってゆるくはない。こういった被写体を優しく包み込むにはピッタリといえるでしょう。また距離によっては、少しボケにクセが出るようですが、そこらへんはもうお好み次第ですね。クセがちょっぴりあるだけで、意外と情緒が出やすかったりするものですから、個人的には好みです(笑)。
( 2015.05.21 )
デジタル対応のコーティングを採用してリニューアルしたリミテッドレンズ、写りに加え、レンズの造りにもご満足いただける1本です。
こちらはシルバー鏡胴のモデル。どちらにするか悩ましい方は、両方どうぞ。