PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
smc PENTAX-FA645 80-160mmF4.5
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
筆者がPENTAX645にポジフイルムを詰め込んで風景を撮っていた頃、一番登場回数の多いレンズが80-160mmという焦点域の本レンズでした。目の前に有る光景をそのまま表現することも出来れば、ちょっとだけ引き寄せることも出来るという、程よい距離感がとても使いやすいレンズだと思います。F値も比較的明るくて、浅いピントを利用した空気感のある描写も結構得意だったりします。コンパクトさに欠けるレンズではありますが、645のボディとは結構しっくりくる大きさで、本レンズを着けっぱなしという方も案外多いと思います。描写性能はというと、深いトーンに絶妙に反応してくれる印象で、その結果として、とても奥行きのある画を生み出してくれる優秀なレンズといえますね。
( Photography : K & T.Nakanishi & M.Ito / Text : T.Nakanishi )
朝日に輝く道。フォトジェニックな被写体ですが、逆光なので撮影には厳しい条件です。見事に黄金色を再現してくれました。
開放絞りで露出を切り詰めることで、その場の空気感を持ち帰ることが出来ます。沈み行く落ち葉の寂しさまで感じますよね。
現実と非現実の間にいるような不思議な感覚になりますね。絶妙なトーンで空気を描いてくれています。
雨でも農家さんの仕事は続きます。人参のひとつひとつまでしっかり解像していて、サスガの印象を持ちました。
この作例を撮った本人が驚きました。ハイライトからシャドーまで、お見事というほか無いトーン再現です。
もう一枚大きな風景を。これくらい露出を切り詰めると、深いトーン再現の良さが際立つように思います。
自然風景での緻密な描写は本レンズの得意分野だと言えます。葉の一枚一枚までしっかり解像しています。
もちろん、ポートレートにも良き相棒になってくれます。肌の質感表現もお見事ですよね。
程よい焦点距離の望遠ズームレンズです。少し大きくなってきますが、手持ちでの撮影も気合次第。豊かなトーンをお楽しみください。
大切なレンズを守る、プロテクターはこちらです。