PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
smc PENTAX-FA645 55-110mmF5.6
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
標準域から中望遠域までをカバーするズームレンズです。35mm判に換算すると約44mm~88mmに相当する画角ということになります。このレンズを使ってみてまず感じたことは、「へぇ、案外コンパクト」だなあということ。中判用のズームレンズともなると大抵大きく嵩張るのですが、感心するくらい小型軽量。もちろん、レンズというのは写りが絶対条件ですから、小型軽量にしたことで画質が犠牲になってしまっては本末転倒になるわけですが、作例をご覧頂ければお分かりのとおり、とてもクリアで透明感のある描写をしてくれます。小型軽量にした結果、手持ちでの撮影を手軽かつ高い描写性能で行えるというのは中判デジタルの可能性を大いに広げてくれるレンズと言えるでしょう。
( Photography : T.Nakanishi & M.Ito / Text : T.Nakanishi )
回折現象なんてどこへいったの、というくらいシャープに描写してくれました。初雪に凍える森の空気が伝わるでしょうか。
もう一枚道の作例を。落ち葉のオレンジロードが白い雪に閉ざされていく季節です。緻密な描写が要求される場面ですが、納得の画といえます。
空気感のある描写ですね。寸光が暖かさを届けてくれる、そんな温もりを感じます。トーンの再現も好印象です。
開放での撮影です。F値は5.6ですが、中判ならではのボケ具合が美しいですね。主題が引き立つ奥行き感です。
ローパスレスのカメラにはちょっと意地悪な被写体ですね。でもどうでしょう、凄く艶かしい描写だと思います。
開放でのボケの作例を。ボケの表現は中判の本領発揮ですよね。水滴のリアリティもサスガの印象です。
雪、石、木といった異なる素材感をどれくらいうまく描写してくれるか。そんな思いで撮影しました。素直な描写ですよね。
コーティングがいいのでしょう。逆光耐性もなかなかのもので、安心して太陽にレンズを向けられます。
標準域から中望遠域をカバーする標準ズームレンズで、撮影スタイルによってはこちらが使いやすいでしょう。コンパクトなサイズもうれしいですよね。
レンズの保護をお忘れなく。