PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
smc PENTAX-FA645 33-55mmF4.5AL
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
ほどよい広角域から標準域までカバーするズームレンズです。PENTAXの中判システムのメリットのひとつはズームレンズが充実していることではないでしょうか。他メーカーで中判システムをそろえるとなるとほとんどが単焦点レンズとなり、必然的に本数も多くなります。本レンズのようなズームレンズのラインナップを充実してきたことが、多くのユーザーにPENTAX645というシステムが愛されてきた大きな理由だと思う訳です。スタジオ撮影は別としても、フィールドへ出て行くならば機材は極力少なくしたいもの。それでも画質に妥協はしたくない。そんなカメラマン心理を巧みに突いたシステム構成ですよね。実際使ってみて、本レンズの焦点域はとても使いやすく感じました。描写性能に関しても文句無しといえるでしょう。
( Photography : T.Nakanishi & M.Ito / Text : T.Nakanishi )
上部の横線に歪曲が見られますが、ズームレンズですからこの程度は致し方ないところでしょうか。細かい部分までうまく描いています。
長い年月を経た建物の風格を感じます。擦れた雰囲気をよく捉えていますよね。
こちらも年季の入った納屋。使われていないはずなのに、人の気配がするとでも言いましょうか。そんな雰囲気をうまく捉えています。
もちろん近代的な建物の描写にも抜かりはありませんね。細かいラインまでピッチリ描いていて好印象です。
大きな風景にも相性は抜群です。下部のシャドー部分は潰れてしまいがちですが、うまくトーンを残してくれました。
角度にもよりますが、太陽を入れ込んでもゴーストなどは気になりませんでした。逆光特性も優秀です。
ハイライトからシャドーまで飛ばず、潰れずといった感じでうまくトーンが繋がってくれる印象です。
凍える森の冷たい空気感が伝わるでしょうか。枝先までしっかり解像しているのはサスガという感じです。
広角がお好きなら持っていて損はない広角ズームレンズ。微妙な焦点距離のコントロールが現場で重宝するのです。
プロテクターもご一緒にどうぞ。