PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO HSM | Contemporary
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
ソニーAマウント対応のAPS-Cサイズ用ズームレンズ。フルサイズ換算で広角25.5mm相当から105mm相当となる中望遠の画角までをカバーしてくれるという便利な一本です。守備範囲の広さもさることながら、開放値の明るさも魅力。また旧モデルに対し、体積比で約30%もコンパクト化が図られていますが、肝心な写りは先代譲りそのもので、すこぶる良好なのです。名前に "MACRO" と付いており、グイッと寄ればクローズアップだってOK。絞り開放から、ピント面での描写はビシッとシャープ。少し絞ってやれば、そのシャープさがみるみる画面全体へと行き渡ります。軽量・コンパクトな機動性を活かしながら、いろいろと撮影してきましたので、その成果をご覧いただきましょう。
( Photography : M.Ito / Text : KIMURAX )
こういった構造物なら絞って撮るところでしょうが、あえて開放で。なかなかのシャープさですよね。もちろん切れっ切れとまではいかないですが、どことなく柔らかさも共存しているような、自然なラインでしっかりと描き込んでいます。ワイド端ですからそれなりに歪曲が見られますが、焦点距離からすればよく抑えられているほうだと思います。
こちらもワイド端、開放です。傘に施されている細工をきっちり丁寧にトレースしているのがわかります。
テレ端での開放はF4.0ですから、シャッター速度もそこそこ稼ぐことができます。こういったシーンでも、感度が抑えられるのはいいですね。ガラス越しですが、エンボス加工された凸凹の手触りまで伝わってくるようです。AFも迷わずしっかりすっと合焦してくれました。
清潔感あふれるクリアな描写といったところでしょうか。目の前に運ばれてきたプレートを忠実に再現しておりリアルそのものです。
テレ端での最大撮影倍率は1:2.8。テレマクロ撮影も得意です。少々絞っても、しっかり寄り切ればこれだけぼかせるのですから楽しくなります。街中を撮り歩いているときに、ふと小さな存在に出会っても、即座に撮影体制へと入れるわけです。
発色も申し分なしですね。それにしても美しいボケと、解像感たっぷりの描写です。
午前中の気持ちのいい日差し、清々しい空気の中。手際よく掃き掃除をしているところを撮らせていただきました。高コントラストなシーンでしたが、ハイライトからシャドーまでバランスよく描き込んでいるのがわかります。さらには木目の様子から着衣の質感までつぶさに捉えているあたり、感心しきりです。絞り込む余裕がある明るいレンズは頼もしいもので、それでいて軽くコンパクトなんですからホントよくできています。しかも嬉しいことに、価格だって軽い!?ことですし、さぁ、もう決めちゃいましょう。
( 2015.07.15 )
ワイド端F2.8の標準ズームレンズ。ズーム倍率4倍とワイドながら、大変コンパクトな仕上がり。クローズアップもお任せください。
シグマが用意する撥水・帯電防止の超薄枠のハイエンド保護フィルター。