PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
SONY HDR-AS30VR / SHOOTING REPORT
あまり身近な存在とは言い難かった“アクションカム”ですが、思いの外さまざまな撮影に使われているようで、よく観てみたらアクションカムの映像だったということも増えてきました。その使い勝手や写りが気になっている方も多いのではないでしょうか。ソニーがリリースしているアクションカムは、同社のハンディカムをそのまま極小サイズにしたようなソニーらしいカタチです。注目を浴びたシリーズ初代の前機種そのままなルックスと手頃なサイズながら、アップグレードを施されて登場した HDR-AS30V / HDR-AS30VR。これまで以上に便利に楽しく撮影ができるようになりました。本稿ではシンプルにアクションカムらしく使ってみようと身近なアクティビティにいくつかトライ。まずはムービーをご覧ください。
( Photography : T.Takahashi & Z II & 4beats & K / Text : 4beats )
「身近な」と申し上げたとおり、自転車、スキー、そしてゴルフに野球といった多くの方に親しみのあるスポーツの映像ばかりでしたが、こういった身近なシーンを撮るだけでも十分に、いえ「かなり」楽しめます。今回の撮影では自転車ではフロントフォークに、スキーではちょっと強引でしたがブーツにカメラを装着。撮影者本人とは少し目線の違う映像をあとで鑑賞することはもちろん、撮影時にどこに装着しようかあれこれ考えることさえ楽しめるのは、小型ゆえに自由度の高いアクションカムならではと言えます。
今回の撮影はライブビューリモコン付きのパッケージとなる HDR-AS30VR を使用しています。腕時計のように手首に装着したリモコンからアングルの確認や録画のスタート/ストップといった操作ができるのは思いのほか快適です。もちろんいままで同様、スマホからのコントロールもできるのですが、自分が動き回るスポーツのときにスマホを扱うのは少々煩わしいもの。リモコン自体が3mの防水仕様という安心感も手伝って、スムーズな撮影が可能となりました。特に水辺や雪上といった精密機器が苦手とする環境では必需品となりそうです。
ゴルフやバッティングのシーンでは前機種からお馴染みのSSLOWモード(1280x720px 120p)で。スウィングの確認にはもってこいですね。カメラのポジションを変えることで様々な角度から自分を客観的に捉えられるので、練習時の良きパートナーとなってくれるでしょう。スポーツ以外にも様々なシーンに応用できますので、いろいろとお試し下さい。
さて、アクションカムだからっといってアクティブなシチュエーションばかりを狙う必要はありません。普段の何気ないシーンを抑えてみたり、旅先での記録に使っても良いのです。今回、アメリカのシアトルとニューヨークを巡ってきましたが、ミニマムなボディサイズは荷物の多い海外旅行にはまさに打って付け。また、画角が広いので目で見ていた以上にいろいろと捉えてくれる点も旅のお供に向いているようです。
こちらの映像では、アクションカムではすっかり定番?の車内からの映像の他、宿泊地のスーパーでの買い物の様子や、地下鉄に乗りむ様子を手持ち撮影したものなどをご覧頂きました。アクションカムの応用範囲はまだまだたくさんあります。特別な瞬間でなく日常の中でも良いのです。様々なシーンを捉えてみて下さい。思いもしなかった映像が撮れるかも知れません。
前機種からのアップグレードについて、いくつかピックアップしてご紹介を。まずは本体に搭載されたGPS機能から。撮影場所のログが残るので、あとでじっくりとパソコンで確認※することが可能です。自転車やラフティングの際に本機を用いれば、移動した軌跡に加え、時間や距離、スピードまでも確認できます。旅行で使用すれば、どこのスポットで何を撮ったかが明確になり、大切な思い出がより鮮明になることでしょう。また、スマホやタブレットとのWiFi接続によって専用アプリ "PlayMemories Mobile" からのコントロールが可能となるのは前機種と変わりませんが、本機種ではWiFi接続を始める際の、少々煩わしかった手順がNFCの搭載によって大変スムーズになりました。NFC対応端末をお持ちの方は是非お試し下さい。
周辺アクセサリーのアップグレードも見逃せません。ウォータープルーフケース(いわゆるハウジング)の側面に設けられたボタンのおかげで、設定の変更などがより簡単に。ケース自体も、より小型化されているので今まで以上にフットワークが軽くなった印象です。潜水深度は犠牲になっていますが、日常的には困ることは少ないでしょう。そして、ユニバーサルヘッドマウントキット BLT-UHM1 の使い勝手の良さにも感心させられました。頭部に固定する際の左右の傾きや仰角の微調整がやりやすく、さらに自重による傾きをキャンセルできるような工夫が施されている点も嬉しいですね。
ご覧頂いたように条件さえ合えば、小さな小さなアクションカムで撮ったとは思えない発色の良さと奥行き感のある映像が残せるHDR-AS30V / HDR-AS30VR。ミニマムなこの一台があるだけで、家庭用のビデオカメラやムービー機能付きのスチルカメラとは違った世界が見えてきます。多くの可能性を秘めたアクションカムは、発想と使い方次第です。アクティビティは基より日常的なシーンから旅先まで、あなたのもう一つの目として、さまざまな角度から楽しい時間を記録してください!
※パソコンやソフトウェアの使用環境等については予めご確認ください。
( 2014.03.04 )
とにかく使ってみたい!という方はこちら。
リモコン付きはこちら。3m防水の腕時計という使い方もあり?
ヘッドマウント用。オススメです。
後から買い足す場合か、両腕に着けたいという場合に?
自転車やマイクスタンドに。唄うサイクリストの方は、お二つどうぞ。
ドライブの記録にはこれ。
ご自分の胸にも。
愛犬の背中にも。
書類を挟むのにはあまり向かないようです。カメラをいろいろな場所に固定するために使いましょう。
サーファーの涙はもう見たくない。