PHOTO YODOBASHI

LEICA NOCTILUX-M 50mm F1 + SHOTEN LM-NZ + Z 7

「ノクチルックス」といえば、ライカMマウントレンズでも最も明るいレンズにつけられる名前です。古くは世界初の写真用非球面レンズ(しかも手磨き)を採用した50mm F1.2、最近では50mm F0.95や75mm F1.25というものも生まれてきていますが、今回Z 7にマウントしてみたのは、その間で非球面化される前のE60の「第4世代」とも呼ばれている、明るさがF1.0のもの。ほとんど効果が見込めないであろう、浅いフードを内蔵したタイプです。筆者の主観ではありますが、50mmレンズは最も一般的なF1.4を境にして、それより明るいレンズには、存在感でしょうか、なにか特別なものを感じます。その"特別さ"は写りも同様で、言ってしまえば明るくするために様々なものを犠牲にしてしまった...と言うべきでしょうか。本レンズもフィルムやデジタルでもM型のライカで使うとそこまでひどくもない気がしますが、昨今の高性能なレンズと比べてしまうと、ファインダー越しにも様々な収差がオンパレードで見て取れます。かなり派手に出る色収差については、1〜2段絞ることでかなり解消されますが、青空を背景に木の枝を写すような意地悪な条件では防ぐことはできません(ここでは色収差を現像時にある程度除去しています)。また、等倍よりもむしろ観賞サイズにしてみることで、周辺減光や独特のボケ味もよりわかりやすく感じます。まあ、そんな癖の強いレンズではありますが、いざ使い込んでみると、その写らなさの影に隠れた独特の世界に心奪われてしまうのであります。(Naz)

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( 2019.04.10 )

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ライカMマウント用レンズを、Nikon Zボディに取り付けるマウントアダプター